...愁(うれ)ひ嘯(うそぶ)くをりしもあれ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...長い間せき止められていた考(かんがえ)が海嘯(つなみ)の様にほとばしり出た...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...海嘯(つなみ)はその後(あと)からすぐ湧起(わきおこ)って...
田中貢太郎 「月光の下」
...阿波には海嘯(つなみ)があった...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...伊豆の諸国には海嘯があったが...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...私は空嘯いて煙草を吹かした...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...」と池部は空嘯いたが...
豊島与志雄 「神棚」
...この深淵に向って、暗黒に向って、深く嘯き、殷々たる反響を測るがごときカットを、私たちはいかに待ち望んでいることか...
中井正一 「美学入門」
...八九月頃の暴風雨や海嘯(つなみ)のことを写さないのは杜撰(ずさん)の甚(はなはだ)しいものだ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...八月末の暴風雨の折には殆んど海嘯のやうに波浪が押し寄せたのでこの沿岸の人家も非常な損害を受けたのであつたが彼の家などもその時既に危かつたとのことである...
長塚節 「土浦の川口」
...如何(いか)にも秋風に長嘯(ちょうしょう)するような感じをあたえ...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...「おまえ行ってきめてこい」そう清二は嘯(うそぶ)いたが...
原民喜 「壊滅の序曲」
...自分自身も……」罹災を免れ家も壊されなかつた中年女は誇らかに嘯くのだが...
原民喜 「火の唇」
...海嘯(つなみ)というものはにわかに起こって人死(ひとじ)にがあるものだと聞いていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...窓の外いちめんの左翼の大海嘯のまっ只中に突き立っているさまは...
横光利一 「旅愁」
...海嘯(つなみ)の襲来をまえにしながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...蟇(がま)が蚊を呑んで嘯(うそぶ)いているような横着さである...
吉川英治 「新書太閤記」
...大正三年燒嶽の大噴火の名殘だといふ荒涼たる山海嘯(やまつなみ)の跡があり...
若山牧水 「樹木とその葉」
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