...けれどもふとしたはづみで私はすつかりその嘘の皮をぬぎました...
伊藤野枝 「九州より」
...内面から見ると嘘の皮です!」ドミトリイ・フョードロヴィッチは憤怒に全身をわなわなと震わせた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...母親の心配などというものは嘘の皮に過ぎない...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...頭から尻(しり)まで嘘の皮なんです...
夏目漱石 「明暗」
...旅から来て、新選挙地に草鞋をぬぎ、土着(どちゃく)になるのを意味するのだときいたが、嘘の皮で、その前日にも打合せに来ている...
長谷川時雨 「議事堂炎上」
...それで君があの子をひっかけた嘘の皮をはぐのに十分なんだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...木津さんの眼の前で嘘の皮をひンむいて見せないと...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...おさえつけておいて嘘の皮をひンむいて見せないと...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...嘘の皮をひんむくぞ」ハントが長いゲラ刷りをちらと見て...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ジャワなどとは嘘の皮で...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...永年の嘘の皮が剥げて現れた醜い事実がさらけ出されています...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...あんな事も嘘の皮だね...
三好十郎 「地熱」
...外の雑音の方が高いのですから……電流(でんき)が来ているなんて云ったのは嘘の皮です...
夢野久作 「焦点を合せる」
...夜ごとに通っているなどということも」「嘘の皮さ...
吉川英治 「親鸞」
...「こいつ、江戸弁じゃ、長藩に、弟がいるなどとは、嘘の皮、撲って、泥を吐かせろ」どう弁解しても、駄目なのだった...
吉川英治 「松のや露八」
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