...嘘つきです...
太宰治 「右大臣実朝」
...人は、私を、なんと言っているか、嘘つきの、なまけものの、自惚(うぬぼ)れやの、ぜいたくやの、女たらしの、そのほか、まだまだ、おそろしくたくさんの悪い名前をもらっている...
太宰治 「姥捨」
...嘘つきだと噂した...
太宰治 「斜陽」
...ほんものの兇悪の嘘つきは...
太宰治 「善蔵を思う」
...否定する女のひとは、嘘つきだ...
太宰治 「皮膚と心」
...そこでお蘭どのがまた、御機嫌斜めで、「嘘つき、あんな芸妓にわたしの金を預けるなんて――預けたんじゃない、やってしまったんだろう」「御冗談、あんな田舎芸妓に、三百両を捲上げられるような、がんりきとはがんりきが違いますよ、見そこなっちゃあいけねえ」「本当ならお前、それを取って来て、わたしの眼の前に並べてごらん」「言われるまでもねえことさ、これからひとっ走り行って持帰って来てごらんに入れると、さっきから、あれほど言ってるじゃねえか」「じゃあ、そこでお前さんの本当の腕と、実意を見て上げようじゃないか、早く取戻して来て頂戴」「合点(がってん)だ――こうと、三日を限ってひとつ約束して上げようじゃねえか、明日の朝から三日だよ、いいかい、その間、お前は、ここに永く泊っているのもなんだろうから、これから、ずっと近江路へのして待っていな――近江路はそうさねえ、草津か、大津か――いま道中記を見て、しかるべき宿屋へ当りをつけて置いてやるから、そこで、ゆっくり待っていな――」がんりきの百は包みを解いて道中記を出し、宿屋調べをしていると、お蘭どのが、「でも、なんだか、お金は欲しいには欲しいけれども、危ないようでねえ――お金は戻っても戻らなくてもいいからねえ、三日目には帰って頂戴よ、大津あたりに宿をきめて待っているから、手ぶらでもかまわないから、三日目には帰って頂戴よう」と、かなり淋(さび)しそうな表情で、しなだれかかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「嘘つき...
長與善郎 「青銅の基督」
...「嘘つき! 料理番の話だと...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...知ったかぶりをする嘘つきども...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...本心を隠そうと決意したんじゃないのか? 嘘つきや根性曲がりや這いつくばっていた連中の下僕になることに同意したんじゃないのか? 連中の共謀者になるためには...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...――嘘つき! お前はそんなことをいつて...
堀辰雄 「羽ばたき」
...「俺が嘘つきだと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...嘘つきとか言われた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...白髪頭の嘘つきで老いぼれのクズだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...」「嘘つき! 堕落書生……あゝ...
牧野信一 「小川の流れ」
...」「ハツハツハ……」「随分あなたは嘘つきね...
牧野信一 「晩春の健康」
...拙者が嘘つきになっては困る』『あいや...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「嘘つき! 嘘つき!」ルピック夫人はこういいながらどこかへ出て行く...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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