...黄門は世に賢明の人なりと嘖々(さくさく)す...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...京都の岩井蘭香という名声嘖々たる女流画家に伍して...
上村松園 「最初の出品画」
...就中(なかんずく)ゾラの作を愛読して『ムール和上の破戒』の如きは再三反読してその妙を嘖々(さくさく)していた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...恐らくこの女は当時の世評嘖々たる『浮雲』を読んだに違いないが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...口を揃(そろ)えて嘖々(さくさく)称讃したが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...世間は盛んに嘖々(さくさく)して歓迎し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...この一篇が忽ち漱石氏の名を文壇に嘖々(さくさく)たらしめた事は世人の記憶に新たなる所である...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...青森県扁柏林の好評は世に嘖々として聞える...
太宰治 「津軽」
...これより先人々嘖々と新臺場の洋砲を用ひけるには西洋人も驚きたるよしなど申せしに...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...天下到るところに人気(にんき)嘖々(さくさく)たる古今の英雄秀吉も...
中里介山 「大菩薩峠」
...伯父が文名嘖々(さくさく)たる大家ででもあったなら...
中島敦 「斗南先生」
...かえって日本においてより外国での方が名声は嘖々(さくさく)としている...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...名声嘖々(さくさく)たるよりして...
穂積陳重 「法窓夜話」
...六八 筆記せざる聴講生ブラックストーン(Blackstone)が英国空前の大法律家と称せられてその名声嘖々(さくさく)たりし当時の事であるが...
穂積陳重 「法窓夜話」
...一度読みたるものは嘖々(さくさく)その美を嘆賞し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...ところで先代訥子はその後十年以上も遺憾なく猛優振りを発揮して各劇場に嘖々の好評を博してゐたが...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...おもうにそのころ二十七歳のおぼろは漸(ようや)く新進作家として名声嘖々(さくさく)たるものありだしたときだったのだろう...
正岡容 「我が圓朝研究」
...天下に嘖々(さくさく)たる若林博士が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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