...こんな嘆きは致しますまいに...
芥川龍之介 「報恩記」
...さうして生涯を空過した嘆きも亦ステンダールと同日の談ではない程深刻である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...できん!」と体温計を口の中へ突っ込みながら嘆き立てた...
橘外男 「葛根湯」
...あれあんなに嘆き悲しんでいますわよ!」それから三月(みつき)ほどして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...とにかく「嘆きの天使」を見ているときのようにあぶなっかしい感じはちっともなくて楽に見られる...
寺田寅彦 「自由画稿」
...われは痛くも心中に嘆きて畏る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そしてまた思い嘆きもしたろうか原子爆弾を落さずとも戦争はどうせ終っただろうにと...
峠三吉 「原爆詩集」
...僕等の長い「詩人の嘆き」が...
萩原朔太郎 「悲しき決鬪」
...僕には一つの嘆きがある...
原民喜 「鎮魂歌」
...罪なき旅人の嘆きを見るのは忍びなかったのでございます...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...***原注――この痛切な嘆きについて私(ロラン)は一つの解釈を――今なお一度もなされた事がないと信じる一解釈をここに表明しておきたい...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...ところで圓朝はこのやりとりの前にお久の嘆きの言葉をいわせているが...
正岡容 「我が圓朝研究」
...ちよつと人には解り兼ねる嘆きと憤慨とこん畜生といふやうな描法的な拗ね方さへ見られるのである...
室生犀星 「「鶴」と百間先生」
...抱き合って自分たちの国の不幸を嘆き合った後...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...つれなき運命はこれらの嘆きに敢えて耳をかさず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いたずらなお嘆きをやめて...
吉川英治 「三国志」
...けれどお嘆きあるばかりで...
吉川英治 「三国志」
...あなたに捨て残されたお千絵様の嘆きよう……アア思いだしてもお気の毒...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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