...齒牙にかくるにも足らざる輩に對して本氣になつて不愉快を感ずる僕自身を嗤はずにはゐられなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...中には僕の気の弱さを嗤(わら)う人があるかもしれない...
海野十三 「宇宙尖兵」
...左様ナ一度トカ一糎トカ僅少ノ幾何学的問題ニ一生ヲ棒ニフル者ガ少クナイノハ実ニ嗤(わら)ウベキコトデアル...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...私のことをそう云って嗤(わら)う夫にしても同様であった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...嗤つたとしても、それでは、私にどんな幸福があるといふのだ...
中島敦 「かめれおん日記」
...勿論それを嗤(わら)ふ気持の方に自信をもつてゐたのである...
中島敦 「夾竹桃の家の女」
...可嗤(リディキュラス)なものになっているのだ...
中島敦 「光と風と夢」
...ニュミイド人(びと)等を嗤((わら))ひしことぞ!此の蛮民等はジュギュルタが...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...冷たい壁に私の嗤(わら)いがはねかえる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...始終うかうかしてゐる心を嗤つても...
牧野信一 「蔭ひなた」
...「案外律気なんだな!」あつはッは! と嗤つて立ち去つた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...」などゝ嗤つた...
牧野信一 「街角」
...キ印だ」「まだ若えのに可哀想に――」そういって何べんすれ違う人たちに嗤われ...
正岡容 「小説 圓朝」
...声を呑んで嗤わざるを得ない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「われわれはいい嗤(わら)い者になっているぞ」「勘定役所の者というとみんなが嘲弄(ちょうろう)するんだ...
山本周五郎 「いさましい話」
...嗤(わら)うにたえぬことだ」「小人とは...
吉川英治 「三国志」
...敵に嗤(わら)われないようにして下さい」「ありがとうぞんじまする...
吉川英治 「新書太閤記」
...侍(さむらい)の最大な不名誉「嗤(わら)われ者」の汚名を...
吉川英治 「日本名婦伝」
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