...わたしは必ず咄嗟(とっさ)の間に餓鬼道の飯も掠(かす)め得るであろう...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...咄嗟(とっさ)にはその意味を掴むことが出来なかった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...私が咄嗟(とっさ)の返辞に困って...
谷崎潤一郎 「鍵」
...咄嗟に、そんなことはどうでもいいと考えた...
豊島与志雄 「反抗」
...然し咄嗟に言葉が出なかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...咄嗟のことで、私達はその後姿を見送るだけだった...
豊島与志雄 「別れの辞」
...たゞ夫(それ)が咄嗟(とつさ)の間(あひだ)に...
夏目漱石 「それから」
...咄嗟(とつさ)の間に乾くのを恐れでもするやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この餓鬼共は婆さんと同じ嘘つきだなあ」年長の女の子が戸口を咄嗟に掴んで叫んだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...カンテロンが突嗟に思い付いて...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...恰度君のうちの「柄の長い団扇のやうなもの」の名前を俺が知らないで不便を感じてゐる見たいな! ――そんな無稽な比喩を突嗟に口にしようとした愚かさが吾ながら気恥しかつたのである...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...越前の嗟嘆(さたん)だった...
吉川英治 「大岡越前」
...内部的な抗争や司馬懿に対する怨嗟(えんさ)ではない...
吉川英治 「三国志」
...咄嗟(とっさ)に自分が...
吉川英治 「新書太閤記」
...咄嗟(とっさ)の中ではあったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...そいつを一つ巧くこっちの手に奪(と)り上げて口説いてみたら」「むむ! 一案だな」呉用が大きく頷(うなず)いた突嗟(とっさ)である...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お互いに触れまいとしていたものを、又八から急にいい出されて、咄嗟(とっさ)、その意志を測(はか)りかねたのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...投げ槍」咄嗟のまに...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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