...それらのものが凡(すべ)てその根柢(こんてい)に於て男性の嗜好(しこう)を満足するように作られているが故に...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...凄まじい嗜虐(しぎゃく)的な殺しかたから見ても...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...嗜好(しこう)は日本酒が第一であったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その身恥を思わずわがままなる行跡に成り行き候ままにおいておのずから勝手不如意に相成りて嗜(たしな)むべき武具をも嗜まず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この際の思想的な嗜好は...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...何となればを嗜(たしな)むものは人肉をも嗜まざる理由なければなり...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...読者の判断と嗜好とに任せよう...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...嗜(たしな)みませんと...
直木三十五 「南国太平記」
...射倖心や嗜虐性の滿足を求める以外に...
中島敦 「盈虚」
...お茶などを嗜(たしな)んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鹿を山へ放つと他の木はそうではないが鹿は特に嗜(この)んでツバキの木の皮を食うのである...
牧野富太郎 「植物記」
...しかし工業品は愉楽品に対する嗜好を喚起するので...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...榛軒は鰻の蒲焼を嗜んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...抽斎も同嗜(どうし)の人となった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それほど人々に嗜(たしな)まれているのであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...昆布(こんぶ)は今でも関西地方の嗜好品として行われているが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ほんの素人技(しろうとわざ)の嗜(たしな)みに過ぎませぬが」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「俗すらなほ一道を専らに嗜むものは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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