...弓矢とる御身に瑜伽(ゆが)三密の嗜(たしなみ)は...
高山樗牛 「瀧口入道」
...主人の嗜(たしな)みもであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかしこの些末(さまつ)な嗜好品の流行の事実もそう軽々には見遁(みのが)すことの出来ないものではあろうと思われる...
寺田寅彦 「チューインガム」
...いうべからざる愛嬌(あいきょう)と滑稽(こっけい)の嗜味(しみ)をば著しく描き出(いだ)しぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...素人でも藝術に嗜みのある人は畫を描いても差支ないといふことになつて來ました...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...江戸ッ子特有の嗜(たしな)みであろう...
永井荷風 「草紅葉」
...それは各人の嗜性(しせい)に因(よ)る...
永井荷風 「西瓜」
...嗜(たしな)みの良い辭儀を一つしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...シモンが人並みはずれて残忍な嗜好を持っているとしても...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...もうすっかり嗜みを忘れてしまった彼は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...やはり店屋の看板と同じような具合にこれを世間に見せびらかしてこれに対する趣味嗜好を喚起せねば...
牧野富太郎 「植物記」
...この特有な嗜好を有つものではないかという疑惑を懐かせしめているのである2)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...四肢で行(ある)く事上手なと生肉を嗜むところから見ると習慣の久しきほとんど天性と成したと見える...
南方熊楠 「十二支考」
...六十を過ぎて鬢付(びんつけ)嗜(たしな)み女郎と討ち死にと極めて銀使いける云々)...
南方熊楠 「十二支考」
...かつ食物の嗜(この)み甚だ優(すぐ)れ...
南方熊楠 「十二支考」
...」「柏軒先生の嗜好としてわたくしの記憶してゐるのは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...(a)その嗜好の中に(すなわち獣肉魚肉・酒あるいは水・に対し)無頓着があるかどうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ことにその妻君の嗜好(しこう)に関しては隅の隅まで熟知していたから...
山本周五郎 「陽気な客」
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