...青臭い妓樓と藥臭い病院とのにほひを嗅ぐわけだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ついそれを鼻の先に嗅ぐからに...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...糠味噌の酸(す)つぱい匂を嗅ぐと不思議によくなる...
薄田泣菫 「茶話」
...水月の鼻は竊に油の香を嗅ぐ...
高濱虚子 「俳諧師」
...この匂を嗅ぐと気が壮(わか)くなるよ」「好奇(ものずき)だ」「好奇かも判らんが...
田中貢太郎 「春心」
...その身の理解することの出来なかつた父親の死の秘密を嗅ぐやうに...
田山録弥 「父親」
......
辻潤 「「享楽座」のぷろろぐ」
...平次にとっては申し分のない見る目嗅ぐ鼻だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見る眼嗅ぐ鼻の大事な助手には違ひありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地面を嗅ぐやうにして居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなのを嗅ぐと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戀びとよ私の部屋のまくらべに坐るをとめよお前はそこになにを見るのかわたしについてなにを見るのかこの私のやつれたからだ 思想の過去に殘した影を見てゐるのか戀びとよすえた菊のにほひを嗅ぐやうに私は嗅ぐ お前のあやしい情熱を その青ざめた信仰をよし二人からだをひとつにしこのあたたかみあるものの上にしも お前の白い手をあてて 手をあてて...
萩原朔太郎 「青猫」
...とうとう台所の空気の匂いを嗅ぐだけで...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...見ること、聞くこと、嗅ぐこと、味わうことによって浮かぶ印象は、少しも類似する対象がないことは、近代の経験論哲学によって肯定されている...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...強烈な消毒薬を嗅ぐと...
北條民雄 「いのちの初夜」
...梅のにおいを嗅ぐと何とも言えないいい心持ちになって...
夢野久作 「梅のにおい」
...わたしは花をじつと嗅ぐ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...味噌汁の葱を嗅ぐにつけ...
吉川英治 「折々の記」
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