...――勉強ですか」ひどく嗄(しゃが)れた...
高見順 「如何なる星の下に」
...と嗄れたやうなお声でおつしやつて深い溜息をお吐きになるばかりで全く御放心の御様子に見受けられた日もございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...れいの嗄(しわが)れた陰気くさい低声でもってさらさら言い流しているだけのことなのである...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...「さあできましたぞ! 坊さま! 拝まっしゃれ!」とまた老爺の嗄(しわが)れた声がした...
橘外男 「逗子物語」
...「お嬢さん……」と嗄(しわが)れた声でウェンデルが呼んだ...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...ボオイ」と嗄(しゃが)れた声で...
田中英光 「オリンポスの果実」
...あでやかな姿に似合わぬ太棹(ふとざお)の師匠のような皺嗄(しわが)れた声...
谷崎潤一郎 「秘密」
...こんなに声が嗄れてゐてはとても行乞は出来ないから...
種田山頭火 「其中日記」
...あの姫(ひめ)の空(うつろ)な聲(こゑ)が予(わし)の聲(こゑ)よりも嗄(しゃが)るゝ程(ほど)に...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...嗄(しわが)れた声でそれを言う態度が如何(いか)にも哀願的で...
中島敦 「南島譚」
...かさけのある嗄(しわが)れ声で...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...その声は怪しくうら嗄(が)れて...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...こんどは何か私に突っかかるような嗄(しゃ)がれ声(ごえ)だった...
堀辰雄 「菜穂子」
...が其聲(そのこゑ)は咳嗄(しわが)れて變(へん)に聞(きこ)え...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...声を嗄(か)らしながら馳けて行った...
吉川英治 「三国志」
...今は声も皺嗄(しゃが)れてしまって...
吉川英治 「新書太閤記」
...汗に嗄(か)れた声をあげて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...彼は声を嗄(か)らし...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
便利!手書き漢字入力検索