...下積みから営々と成り上って来たせいで...
梅崎春生 「狂い凧」
...とにかく彼は営々として倹約し...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...営々としてやむことなき生活戦線に疲れた時でも...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...営々と蠅(はえ)を捕(と)りをり蠅捕器(はえとりき)六月十四日 草樹会...
高浜虚子 「五百五十句」
...衣食に営々としておるということは原始時代も今もなお変りがないとも言えましょう...
高浜虚子 「俳句への道」
...そうして、私も、いまは営々と、小市民生活を修養し、けちな世渡りをはじめている...
太宰治 「春の盗賊」
...常に営々として変化――又は進歩――して止む処を知らない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それから営々として亢奮のためにものも云はない少年達は蟻のやうにのぼつていつた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...自ら営々とその力を養うほかはないことを覚った...
久生十蘭 「金狼」
...そんなものにはなりとうない」そして、裸一貫、営々と働いて、生活の基礎を築きあげたのである...
火野葦平 「花と龍」
...尚も営々と子々孫々へつゞくのだから...
牧野信一 「その村を憶ひて」
...営々としてこの水車小屋の経営に没頭し通しで...
牧野信一 「バラルダ物語」
...喧騒のなかを営々と進んで行くのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...広間じゅうを営々としてのたくり廻るのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...営々と相近づいた末...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...具体化してゆくためには一つ一つと営々と書かれて行かなければならず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十年のあいだ営々と...
山本周五郎 「追いついた夢」
...目に映る民衆の大部分は、営々として、また黙々として、僅少の労銀のために汗を流している人々である...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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