...喞筒(ポンプ)はウウーンと重苦(おもくる)しい呻(うな)りをあげ激しい勢いで重油がエンジンに噴(ふ)きこまれて行った...
海野十三 「空襲葬送曲」
...喞筒は何を為(し)て居るだアーい」と長く曳いて叫ぶ声...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...「喞筒(ポンプ)確(しつ)かり頼むぞい!」「確かり遣れ」「喞筒!」と彼方(あつち)此方(こつち)から声が懸る...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...その喞筒(ポンプ)の水の方向は或は右に...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...わが頭の白きを喞(かこ)つものは幸の部に属する人である...
夏目漱石 「草枕」
...この油が喞筒(ポンプ)の力で一丈四方もあろうという大きな鉄の桶(おけ)に吸上げられて...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ああ云う喞筒(ポンプ)で空気を送るのは旧式でね...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ハットン市に在るだけの蒸気喞筒(ぽんぷ)は悉く引き出されて...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...雨は私の眼のなかにも降るのだ」と喞(かこ)たずにはゐられぬ孤獨なマルテのかはいさうな姿がひとりでに浮んでくるやうである...
堀辰雄 「一插話」
...これでも未だ手があまると御夫婦は常々物足りなさを喞つほどの働きもので...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...農場の不足は一般に喞たれていることであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...牛乳は一旦煮沸したる者を喞筒(ぽんぷ)にて三階に送り...
村井弦斎 「食道楽」
...花の命は短くて――とはまま後宮の女性の喞(かこ)ちごとであったが...
吉川英治 「私本太平記」
...検断所の手勢では手不足を喞(かこ)つのみ...
吉川英治 「私本太平記」
...天地に喞(かこ)ったこともある...
吉川英治 「新書太閤記」
...=兵力不足を常に喞(かこ)ちおる由であるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...二日の凝(こ)りを喞(かこ)っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...聞えよがしに喞(かこ)った...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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