......
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...喞言(かこと)がましく聞ゆれば...
巌谷小波 「こがね丸」
...萬事に不如意(ふにょい)を喞(かこ)つ身の上となったであろう...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...子規も小さい時分から絵画は非常に好きだが自分は一向かけないのが残念でたまらぬと喞(かこ)っていた...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...』と繰返して喞(かこ)つ傍から...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「哥沢節(うたざはぶし)」は時代のちがつた花柳界(くわりうかい)の弱い喞(かこ)ちを伝へたに過ぎず...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...徒勞(むだ)である喞筒(ポンプ)へ群集(ぐんしふ)は水(みづ)を汲(く)むのに近所(きんじよ)の有(あら)ゆる井戸(ゐど)は皆(みな)釣瓶(つるべ)が屆(とゞ)かなくなつた...
長塚節 「土」
...曲馬場の中から喞筒(ポンプ)の水が迸り出た...
ゲオルヒ・ヒルシユフエルド Georg Hirschfeld 森林太郎訳 「防火栓」
...雨は私の眼のなかにも降るのだ」と喞(かこ)たずにはゐられぬ孤獨なマルテのかはいさうな姿がひとりでに浮んでくるやうである...
堀辰雄 「一插話」
...僕はまだ火のつかない煙草を口に喞へたまま...
堀辰雄 「風景」
...憂世を喞つて悲しんでも...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...と喞っている1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...食物の不足を喞つ正当な理由はないとか...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...牛乳は一旦煮沸したる者を喞筒(ぽんぷ)にて三階に送り...
村井弦斎 「食道楽」
...兵法の舵(かじ)をとりても世のなみを渡りかねたる石の舟かも処世の如才(じょさい)に欠けている自分の――いわゆる世渡り下手を喞(かこ)って...
吉川英治 「剣の四君子」
...そこの引付衆や重臣をみて喞(かこ)つ...
吉川英治 「私本太平記」
...お喞(かこ)ち遊ばしていらっしゃいます」「そうそう...
吉川英治 「新書太閤記」
...音たてぬやうに廊下に出ると前栽(ぜんさい)の草むらに切りに蟲が喞(な)いて居る...
若山牧水 「姉妹」
便利!手書き漢字入力検索