...』とお八重も喙を容れた...
石川啄木 「天鵞絨」
...「自分たちは政治にまで容喙(ようかい)する意志はない」そのほうは自分たちの任務ではない...
高見順 「いやな感じ」
...王の鶉が強い喙でつッかかって来ると...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「王成」
...それが尖(と)んがった牙のような喙(くち)と長い爪を見せて...
田中貢太郎 「嬌娜」
...少しは考えろ」と喙(くちばし)を入れるのに松山さんが続けて...
田中英光 「オリンポスの果実」
...喙(くち)を容(い)れて話した...
徳田秋声 「新世帯」
...B―は時々笹村に酌をしながら喙(くち)を(はさ)んでいた...
徳田秋声 「黴」
...さながら水中をとびまわる喙長魚(だつ)のようであった...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...將軍家などの奧向から表の政治に喙を入れる事でありますが...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...殆んど全く容喙出来ない世界があつて...
中原中也 「宮沢賢治の世界」
...海鳥に喙ばまれた傷の間から骨が白くのぞきだしている...
久生十蘭 「海豹島」
...これは第三者の容喙(ようかい)すべき事柄じゃありませんからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」亨一は此話の間に屡々喙(くちばし)を(さしは)さまうとしたがやつと女の詞の句切れを見出した...
平出修 「計画」
...お前方(まへがた)が信(しん)じないかも知(し)れないけど―』『决(けつ)して信(しん)じないとは云(い)やしなくッてよ!』と愛(あい)ちやんが喙(くち)を容(い)れました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...金縁の目金を掛けている理科の教授石栗(いしぐり)博士が重くろしい語調で喙(くちばし)を容(い)れた...
森鴎外 「里芋の芽と不動の目」
...わたくしは安政二年に抽斎が喙(かい)を時事に容(い)るるに至ったのを見て...
森鴎外 「渋江抽斎」
...容喙(ようかい)はゆるさんといいおる...
吉川英治 「黒田如水」
...政治に容喙(ようかい)して特権を逞(たくま)しゅうするためだったか...
吉川英治 「新書太閤記」
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