...』『菊池兼治(かねはる)と謂ふ奴ぢやないか?』と主筆が喙(くち)を容れた...
石川啄木 「菊池君」
...』とお八重も喙(くち)を容れた...
石川啄木 「天鵞絨」
...先導者は如何なる場合にも自分の仕事に他人の容喙(ようかい)を許さない...
伊藤野枝 「新らしき女の道」
...和譯P.2061.“それはまるで一切こちらのことに容喙してもらひたくないと云つた樣な赤の他人にする返事としか思はれないぢやありませんか”と彼女が言つた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...私が喙(くち)を出す限りでもないが……...
徳田秋声 「爛」
...現実に対して何かの力を有たないならば――たとい有つべきにしても――之は無用な容喙に過ぎないであろう*...
戸坂潤 「科学方法論」
...素人代議士達の容喙を許さぬために試みたものだ)や...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...イワンは己の喙(くちばし)を挾(さしはさ)んだのを不快に思つたと見えて...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...何人も侯に容喙するを許さゞる是れなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...突然に人の話の中へ喙(くちばし)をいれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...唯頑固な私の父は妻子と同棲することを許容する條件として父が養父との交際を絶對に拒絶することに就いて決して容喙してはならぬといふことでありました...
長塚節 「教師」
...足下に轉がつて居る毛虫には目も呉れないで他の喙へたのを奪ひ取らうとする...
長塚節 「栗毛虫」
...今は結婚その他の点についても何人も喙(くちばし)を挟む事のできない身分でありますから...
夏目漱石 「創作家の態度」
...私の容喙(ようかい)する限りではないが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...海鳥に喙ばまれた傷の間から骨が白くのぞきだしている...
久生十蘭 「海豹島」
...わしは他人(ひと)の内輪のことに喙(くちばし)を容(い)れるのが嫌いでして――それはあんた御自身の問題ですからなあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...且その學問上に研究する事柄も其方法も本人の思ふがまゝに一任して傍より喙を容れず...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...喙(くちばし)細長く尾の鼻端大いに膨れ起り...
南方熊楠 「十二支考」
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