...試煉と勞苦とに喘ぐ人間共通の運命に照し出す時...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...遂には喘ぐことさえ出来なくなった...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...船長は喘ぐような息をした...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...しゅっしゅっ喘ぐ音や...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...時々痰(たん)が絡んでぜいぜいと苦しそうに喘ぐのであったから...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...馬の喘ぐのが伝わって馬車がぶるぶる震動し...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...喘ぐ双馬を傍らに駐むれば王は命下し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大きく喘ぐように息をしていた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...ヨハネスは喘ぐようにいった...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...額に、あぶら汗が滲み出て来て、苦しい、大きい息が、喘ぐように、呻くように、鼻から洩れかけた...
直木三十五 「南国太平記」
...半狂乱の眼、喘ぐ呼吸、顫える拳――手早く、袴をつけ、肩衣をつけると「お刀」と、追いかける声に返事もしないで、走り出した...
直木三十五 「南国太平記」
...ひた急ぐ程に左千夫君のおくれがちに喘ぐさまなれば...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...息苦しく喘ぐ姿を見る時...
萩原朔太郎 「宿命」
...かくの如き單に觀られるだけの超時間性無時間性は時間性に喘ぐ現實の主體にとつては單に畫かれたる餅に過ぎぬであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...喘ぐように言った...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...喘ぐやうな吐息を衝いてうなつた...
牧野信一 「素書」
...何か激しく求めて喘ぐような感情を経験しました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...罪に喘ぐ小羊達は...
矢田津世子 「反逆」
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