...呉牛月に喘ぐも、日と同じき熱さなるにあらず...
大町桂月 「日月喩」
...汽罐は喘ぐのをやめて...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...疲れた内臓の喘ぐ音が...
徳田秋声 「足迹」
...酒臭い息を喘ぐように吐きながら...
豊島与志雄 「白血球」
...ヨハネスは喘ぐようにいった...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...額に、あぶら汗が滲み出て来て、苦しい、大きい息が、喘ぐように、呻くように、鼻から洩れかけた...
直木三十五 「南国太平記」
...半狂乱の眼、喘ぐ呼吸、顫える拳――手早く、袴をつけ、肩衣をつけると「お刀」と、追いかける声に返事もしないで、走り出した...
直木三十五 「南国太平記」
...息苦しく喘ぐ姿を見る時...
萩原朔太郎 「宿命」
...喘ぐように云ったのと...
葉山嘉樹 「生爪を剥ぐ」
...ふと僕の耳に僕のゴム底靴の鈍い喘ぐやうな音がきこえる...
原民喜 「魔のひととき」
...僕は喘ぐやうに、その家の扉をそつと押す...
原民喜 「魔のひととき」
...終臨の余喘に喘ぐ...
久生十蘭 「魔都」
...喘ぐように言った...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...馬一たび喘(あえ)げば自分も一たび喘ぐほどだ...
南方熊楠 「十二支考」
...喘ぐ様な声と四辺の静けさを破って絶えず響いて居るフー...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...何か激しく求めて喘ぐような感情を経験しました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...息苦しさの余り喘ぐのであった...
山本周五郎 「めおと蝶」
...暴々しく喘ぐ息と……伊兵衛は路上の雪の仄明りにそれを見やりながら...
山本周五郎 「夜明けの辻」
便利!手書き漢字入力検索