...善哉、よくやったね...
...彼女の演奏は善哉でした...
...この本には、仏教用語によくある「善哉」という言葉が存在する...
...古くからの言葉である「善哉」は、今でも宗教的な場で使用されている...
...「善哉、環境を守ろう」というスローガンがある...
...善哉やうきふの店が出ていて床几に掛けられるようになっていた...
上村松園 「京のその頃」
...京極の錦魚亭でたゞ一度善哉を食つたのももう大分前の事である...
高濱虚子 「俳諧師」
...行楽日の行楽人、善哉、善哉...
種田山頭火 「一草庵日記」
...前後不覚になつて、どうして寝床にはいつたやら、いつ寝たやら、一切合切不明なり、しかも些の不都合なし、善哉々々...
種田山頭火 「行乞記」
...夕方、樹明来、久しぶりに一杯やる、別れてからIさんを訪ねてまた一杯、それからHへ、ずゐぶん酔うて戻つたのはおそかつたが、そのあたりは前後不覚だつたが、悪い事はしなかつた、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...夜おそく樹明君来庵、何か胸に痞えるものがあるらしく、頻りに街へ行かう、大に飲まうとすゝめたけれど、私は頑として応じなかつた、とう/\諦めて寝てしまつた、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...善哉々々、鰯で一杯...
種田山頭火 「其中日記」
...しつかりしろ! 山頭火!足が痛い、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...「善哉善哉(ぜんざいぜんざい)...
夏目漱石 「虞美人草」
...善哉善哉と仰せられると見て夢はさめた...
正岡子規 「犬」
...○長い長い話をつづめていうと、昔天竺(てんじく)に閼伽衛奴(あかいぬ)国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王の愛犬を殺すという騒ぎが起った、その罪でもってこの者は死刑に処せられたばかりでなく、次の世には粟散辺土(ぞくさんへんど)の日本という島の信州という寒い国の犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴(さかな)などという者はないので、この犬は姨捨山(うばすてやま)へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ましい境涯であった、しかるに八十八人目の姨を喰うてしもうた時ふと夕方の一番星の光を見て悟る所があって、犬の分際(ぶんざい)で人間を喰うというのは罪の深い事だと気が付いた、そこで直様(すぐさま)善光寺へ駈(か)けつけて、段々今までの罪を懺悔(ざんげ)した上で、どうか人間に生れたいと願うた、七日七夜、椽の下でお通夜して、今日満願というその夜に、小い阿弥陀(あみだ)様が犬の枕上に立たれて、一念発起の功徳(くどく)に汝が願い叶(かな)え得さすべし、信心怠(おこた)りなく勤めよ、如是畜生発菩提心、善哉善哉、と仰せられると見て夢はさめた、犬はこのお告(つげ)に力を得て、さらば諸国の霊場を巡礼して、一は、自分が喰い殺したる姨の菩提を弔(とむら)い、一は、人間に生れたいという未来の大願を成就(じょうじゅ)したい、と思うて、処々経めぐりながら終に四国へ渡った、ここには八十八個所の霊場のある処で、一個所参れば一人喰い殺した罪が亡びる、二個所参れば二人喰い殺した罪が亡びるようにと、南無大師遍照金剛と吠(ほ)えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という真際(まぎわ)になって気のゆるんだ者か、そのお寺の門前ではたと倒れた、それを如何にも残念と思うた様子で、喘(あえ)ぎ喘ぎ頭を挙げて見ると、目の前に鼻の欠けた地蔵様が立ってござるので、その地蔵様に向いて、未来は必ず人間界に行かれるよう六道の辻へ目じるしの札を立てて下さいませ、この願いが叶いましたら、人間になって後、きっと赤い唐縮緬(とうちりめん)の涎掛(よだれかけ)を上げます、というお願をかけた、すると地蔵様が、汝の願い聞き届ける、大願成就、とおっしゃった、大願成就と聞いて、犬は嬉しくてたまらんので、三度うなってくるくるとまわって死んでしもうた、やがて何処よりともなく八十八羽の鴉(からす)が集まって来て犬の腹ともいわず顔ともいわず喰いに喰う事は実にすさましい有様であったので、通りかかりの旅僧がそれを気の毒に思うて犬の屍(しかばね)を埋めてやった、それを見て地蔵様がいわれるには、八十八羽の鴉は八十八人の姨の怨霊(おんりょう)である、それが復讐(ふくしゅう)に来たのであるから勝手に喰わせて置けば過去の罪が消えて未来の障(さわ)りがなくなるのであった、それを埋めてやったのは慈悲なようであってかえって慈悲でないのであるけれども、これも定業(じょうごう)の尽きぬ故なら仕方がない、これじゃ次の世に人間に生れても、病気と貧乏とで一生困(くるし)められるばかりで、到底ろくたまな人間になる事は出来まい、とおっしゃった、…………………というような、こんな犬があって、それが生れ変って僕になったのではあるまいか、その証拠には、足が全く立たんので、僅(わずか)に犬のように這い廻って居るのである...
正岡子規 「犬」
...善哉(よいかな)...
南方熊楠 「十二支考」
...実に善哉善哉である...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...善哉善哉(よいかなよいかな)...
吉川英治 「三国志」
...「――善哉(よいかな)、善哉...
吉川英治 「新・水滸伝」
...(善哉(よいかな)! 満足満足)と欣ぶにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...善哉(よいかな)...
吉川英治 「宮本武蔵」
...善哉々々と今宵も早く戸をしめて円陣を作つた...
若山牧水 「木枯紀行」
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