...私の母は子供をこのままにしておくのは将来のために善くないということに気がついて...
伊波普猷 「私の子供時分」
...仲小路農相は商売人が善くないからだと言ひ...
薄田泣菫 「茶話」
...私が善くないのだ...
種田山頭火 「其中日記」
...私はこれを善くないことと思う...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...まだすっかり善くないんですか」と代助は気の毒そうな顔で尋ねた...
夏目漱石 「それから」
...「なるほど善くないね...
夏目漱石 「野分」
...――なんでも余(あんま)り善くない人だっていう話じゃありませんか」細君はまだその男の事について...
夏目漱石 「道草」
...しかし迷亭君見たように余計な茶々を入れて打(ぶ)ち壊(こ)わすのは善くないと思う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この人は萬事正しく、合法だと思つてゐたので、善くない、狂氣(きちがひ)の、獸のやうになつた伴侶にもう結びつけられてゐる、欺(あざむ)かれた惡者との、僞りの契に陷し入れられようとしてゐたなどとは夢にも知らなかつたのです! みんな來て下さい――續いて!」なほもしつかり私を離さないで、彼は教會を出た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ただあの文章はいくらか書き様に善くない処があって徒(いたず)らに人を罵詈(ばり)したように聞こえたのは甚だ面白くなかった...
正岡子規 「病牀苦語」
...去りとて陰でばかり悪口をついておるのはなお善くないと思う...
正岡子規 「病牀苦語」
...ところが五月に這入つてから頭の工合が相変らず善くないといふ位で毎日諸氏のかはるがはるの介抱(かいほう)に多少の苦しみは紛(まぎ)らしとつたが...
正岡子規 「病牀六尺」
...見る者をして嘔吐(おうと)を催さしむるやうな挙動をやつて居るらしいのは当人に取つても甚だ善くない事で...
正岡子規 「病牀六尺」
...佐殿(すけどの)に文覚(もんがく)鰒(ふぐ)をすゝめけり「比喩(ひゆ)に堕ちてゐるから善くない」とあれどもこの句の表面には比喩なし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...唯一つのことを變へるのは善くない...
三木清 「人生論ノート」
...商売のじゃまをするのは善くない事だし...
三好十郎 「恐怖の季節」
...『人にじろ/\見られるのは兎に角気持が善くないからな...
村山槐多 「悪魔の舌」
...鳥取県岩美郡)しかし天神と仲が善くないといった社は他にもありました...
柳田國男 「日本の伝説」
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