...鴉(からす)の啼くやうな声を立てたかと思ふと...
芥川龍之介 「アグニの神」
...朝早く啼く鳥也』といふ...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...椿さきつゞき・椿おちてはういてたゞよふ・おもひつめては南天の実・春がきたぞよ啼く鳥啼かぬ鳥彼岸入といふ晴れたり曇つたりして晴れては曇る鴉のさわがしく人を待ちつゝあたゝかく爪をきりつゝ三月十七日晴れて冷たく...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「旅日記」
...雲雀が啼く、これもおもひでの種の一つだ、道ばたの蕗の薹二つ三つ頂戴する...
種田山頭火 「道中記」
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中島敦 「河馬」
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中谷宇吉郎 「赤倉」
...ペタコ 啼くとき白い帽子 ふつた...
野口雨情 「未刊童謡」
...こおろぎが啼く頃になったのかと...
原民喜 「遥かな旅」
...遠くで山鳩が啼く...
三好十郎 「樹氷」
...深山には常に住みて啼く声を聞くなり...
柳田国男 「遠野物語」
...テンマデノボロウと啼くものと思っていたから...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...ノリトリオーケと啼くときが雨天だなどと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...河鹿が美しい聲をまろばせて啼く...
吉川英治 「折々の記」
...蜩(ひぐらし)が啼く...
吉川英治 「私本太平記」
...まだ・まだ・まだ雀が啼く...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...髪切虫の啼く音のように...
吉川英治 「夏虫行燈」
...芸妓たちは、寒がって、「千鳥なんか、ちっとも、啼(な)かないじゃありませんか」斧四郎は、通人ぶって、「啼くの、啼かないのと云うようでは、風流は、わからぬ」「啼かぬ千鳥を聴くんですか、なんだか禅みたいですね」「ぶ風流な奴は困る」二艘の船を、繋綱(もやい)で抱きあわせて、「そちらのお武家様、お一杯(ひとつ)、頂戴いたしましょうか」「お蔭で、久しぶりに、腸心(ちょうしん)を洗って飲むような気がする」桂と、斧四郎とは、船から船へ、手をのばし合って、杯(さかずき)を献酬(けんしゅう)した...
吉川英治 「松のや露八」
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