...時鳥(ほととぎす)の啼く声を聞いて...
芥川龍之介 「忠義」
...雨蛙の啼くのが前よりも繁(しげ)く...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...春はお庭にきて啼くうぐいす...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...花も咲き鳥も啼く...
種田山頭火 「其中日記」
...老鶯啼く、ゆつくりしんみりコーヒーを味ふ...
種田山頭火 「旅日記」
...藪鶯がしきりに啼く...
種田山頭火 「道中記」
...机に凭るに窗外尚残蛩の啼くを聞く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...また明け方には、鷄が啼く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...落葉(から)松の林を越え蘆の根の黒く凍る沼のかなた赭ちゃけた地肌に黝ずんだ小舎の続くところ高麗雉子が谷に啼く咸鏡の村よ雪溶けの小径を踏んでチゲを負ひ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...庭の梅の樹に鶯が来て啼くやうな気持もした」云々...
正岡容 「寄席風流」
...そのきじの啼くだけをことさらにわたしにすいせんした南圃さんの心はすぐわたしに入りかねたが...
室生犀星 「名園の落水」
...おけらの啼くこえだけがぴろろろろと聞えるだけでした...
室生犀星 「ゆめの話」
...かかさへ」と啼くからというので...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...内地の方でもこの鳥のけたたましく啼く時は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...寒鴉(かんがらす)の群れ啼く疎林(そりん)のあたりに...
吉川英治 「三国志」
...さびしさびしと啼くか...
吉川英治 「三国志」
...「……ほう!」梟(ふくろ)の啼くような声を出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...みな夏に限つて啼く鳥である...
若山牧水 「樹木とその葉」
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