...然りと雖ども予の自ら禁する能はざるものは啻に是れにのみに非ず...
石川三四郎 「浪」
...啻に親ら讀書に身を委ぬるのみならず...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...併し復原は啻にこの点だけに止まらない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...隨つて其内閣は勉めて兩黨の均勢を保持するの組織法より成れり啻に内閣に於て然るのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...近来絶えて其比を見ず彼れは啻に沼南...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...啻に皇室の藩屏たる能はざるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...聖徳太子は永い日本の歴史に於て啻に佛教家に尊崇されるのみならず...
内藤湖南 「聖徳太子」
...浮世絵は外人の賞するが如く啻(ただ)に美術としての価値のみに留(とど)まらず...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...その理由は啻(ただ)に男女相思の艶態に恍惚たるがためのみに非(あら)ず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...啻(ただ)に花を賞するがためばかりではない...
永井荷風 「十日の菊」
...世相の急変は啻(ただ)に繁華な町のみではなく...
永井荷風 「元八まん」
...この公道公徳の公認せらるるは啻(ただ)に一国において然(しか)るのみならず...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...是までの弊衣を棄て美服に替へ啻に安樂の生活を送つたのみならず...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...それは啻に自分と子供とに不幸と依倚(いい)とを齎らすという不当な誘惑を受けているのみならず...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...啻(たゞ)に然るのみならず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この人たちは啻(ただ)に酒家妓楼(ぎろう)に出入(いでいり)するのみではなく...
森鴎外 「渋江抽斎」
...しかし啻(ただ)に愛情が生ぜざるのみではなく...
森鴎外 「渋江抽斎」
...啻(たゞ)に其職に居つたと云ふのみではない...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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