...――」亜米利加人は煙草を啣(くは)へたなり...
芥川龍之介 「アグニの神」
...――」亜米利加人は煙草を啣(くわ)えたなり...
芥川龍之介 「アグニの神」
...三匹の犬も御姫様の裾や袖を啣(くわ)えながら...
芥川龍之介 「犬と笛」
...――保吉はバットを啣(くわ)えたまま...
芥川龍之介 「文章」
...抱いた児に乳房啣(ふくま)せ乍ら...
石川啄木 「雲は天才である」
...莟(つぼ)むようにちょっと啣(くわ)えて悄(しお)れた...
泉鏡花 「瓜の涙」
...楊枝(ようじ)を啣(くわ)えながら病舎へ通ずる廊下を歩いて行ったのだが...
大阪圭吉 「三狂人」
...仲間は各自(てんで)に酔ひどれを啣(くは)へて巣のなかへ引張り込み...
薄田泣菫 「茶話」
...秋濤はいつものやうに香(にほひ)のいゝ葉巻(シガー)を啣(くは)へて教室に入つて来たが...
薄田泣菫 「茶話」
...胸を披(はだ)けて萎(しな)びた乳房を三つばかりの女の子に啣(ふく)ませている傍に...
徳田秋声 「足迹」
...啣(くわ)え煙管(ぎせる)で楢(なら)や櫟(くぬぎ)を薪に伐(き)る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...新聞記者の輩(やから)は例の立襟の白服にて人の家に来り口に煙草を啣(くわ)へ肱(ひじ)を張つてパタパタ扇子を使ふが中には胸のボタンをはづし肌着メリヤスのシャツを見せながら平然として話し込むも珍しからず...
永井荷風 「洋服論」
...ムクがその口に何か物を啣(くわ)えていることを知りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その紐を口で啣(くわ)えていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...布団(ふとん)の裾(すそ)を啣(くわ)えて振って見たらと思って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...身動きも出来なくなったところを見すましてちょっと口へ啣(くわ)えて振って見る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...口に啣(くわ)えたきせるから煙をプカプカ吹かされました...
夢野久作 「雨ふり坊主」
...中野学士と戸塚が揃いの金口を啣(くわ)えていた...
夢野久作 「オンチ」
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