...丁度墨染(すみぞめ)の麻の衣の禅匠が役者のような緋(ひ)の衣の坊さんを大喝(だいかつ)して三十棒を啗(くら)わすようなものである...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...この核(たね)をとって種にしたいと思ってたからだよ」道士はそこで一つの梨をとって啗(く)ってしまって...
田中貢太郎 「種梨」
...婢妾僮僕に啗(くら)わしめて秘かに探らせたこともある...
中島敦 「妖氛録」
...考(かんが)へる權利(けんり)があつてよ』と愛(あい)ちやんが劍突(けんつく)を啗(く)はせました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...『瑣語』に周王太子宜臼を虎に啗(くら)わさんとした時太子虎を叱ると耳を低(た)れて服したといい...
南方熊楠 「十二支考」
...その脳を啗(くら)うというは大眉唾物だ(『淵鑑類函』四三九)...
南方熊楠 「十二支考」
...そして僮僕(どうぼく)に啗(くら)わしめて...
森鴎外 「魚玄機」
...着ず脱がず母飢(う)えに中(あた)る時も哺(ふく)めるを吐きて子に啗(くら)わしめ母にあらざれば養われずその闌車(らんしゃ)を離るるに及べば十指の爪の中に子の不浄を食らう……計るに人々母の乳をのむこと一日八十斛(こく)父母(ちちはは)の恩重きこと天の極(きわ)まり無きがごとし「…………」「どうしたんだい...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??