...それを問い返す元気もなく...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...そう云われてもまだ私には分らなかったので問い返すと...
谷崎潤一郎 「鍵」
...「あなたはどう?」と一方が問い返す...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...その意味を問い返すだけの意識もなくて...
徳田秋声 「仮装人物」
...傑作という文句の意味を問い返すところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...へたにそれを問い返すことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし問い返すほどの勇気がないから黙っている...
夏目漱石 「虞美人草」
...あまりの事に問い返す勇気もなく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「どうして臭いんでしょうな?」と問い返す...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...余りに問い返すので余儀なく彼は過ちある故殺そうと思うと答う...
南方熊楠 「十二支考」
...さいう爾(なんじ)は何を欲するかと問い返すと...
南方熊楠 「十二支考」
...T「山崎街道の定九郎?」と問い返す...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...これまでできる限りやってみたようですからね」「老人がどういう素姓の者かと訊いているんだ」隼人は問い返すような岡村の眼に...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...何者だ」問い返すまにも...
吉川英治 「三国志」
...「赤橋をつれて来い」「お伴(ともな)いいたしますので」「なぜ問い返す」「はっ」「別れに来たに相違ないのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...問い返すまでもないことだった...
吉川英治 「親鸞」
...行こうじゃないか」どこへ――と問い返すまでもないことだ...
吉川英治 「松のや露八」
...しきりに、唇(くち)が乾くので、(蜜柑が喰べたい)と、ふと洩らしたところ、この数日来、なんにも喰べないでいる彼女の容態をひどく心配していた城太郎は、(蜜柑――)と、問い返すと、早速、それを取りに、先刻(さっき)ここを出て行ったのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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