...ひよいと一跳ね跳ねてそれを咥へて元の處へ戻つて足で押へて啄むのである...
長塚節 「鉛筆日抄」
...握飯を包んだ紙を投げてやつたら嘴で引返し/\して其紙の中の飯粒を啄むのである...
長塚節 「鉛筆日抄」
...ヤマべを啄む川雀が白い腹を見せつゝ忙し相にかい/\と鳴きめぐる...
長塚節 「おふさ」
...早春の歌天の戸ゆ立ち來る春は蒼雲に光どよもし浮きたゞよへり春立つと天の日渡るみむなみの國はろかなる空ゆ來らしも蒼雲のそくへを見れば立ち渡る春はまどかにいや遙かなりおのづから滿ち來る春は野に出でゝ我が此の立てる肩にもあるべしおほどかに春はあれども搖り動く榛が花にも滿ち足らひたりそこらくの冬を潛めて雪殘る山の高嶺は浮き遠ぞきぬいさゝかも春蒸す土のぬくもればゐさらひ輕み雲雀は立つらむ麥の葉は天つひばりの聲響き一葉々々に搖りもて延ぶらしおろそかにい行き到れる春なれや青める草は水の邊に多し鷽の歌うそどりの春がたけぬと鳴く聲に森の樫の木脱ぎすてにけりうそどりよ汝が鳴く時ゆ我が好む枇杷のはつかに青むうれしも明治四十一年獨一とゝ/\と喚べば馳せ來て、麥糠にふすまを交ぜし、餌箱(ゑさばこ)に嘴を聚め、忙しく鷄は啄む...
長塚節 「長塚節歌集 中」
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三好達治 「短歌集 日まはり」
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