...これは勿論唯事ではない...
芥川龍之介 「葱」
...何とやら唯事(ただごと)でない...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...兎に角唯事(たゞごと)でないと云うので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...これは唯事(ただごと)ではないと思ったから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを四方から壓(あつ)する空氣も唯事ではありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを四方から圧する空気も唯事(ただごと)ではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一昨日(おととい)から誰も来ないのは唯事(ただごと)じゃあるまい」平次は気ばかり揉(も)みます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...唯事ぢやないと思つたが――あつしと若旦那の間に幇間(ほうかん)の善吉が坐つて居ましたよ」勘太は小首を傾(かたむ)けます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの近江屋半兵衛の二の腕の入墨は唯事じゃない」「ヘエ」「ひとしきり海道筋を荒した...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「乙過ぎてお前には毒だよ」「ヘエ」「あの鼻声は唯事じゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んか唯事でないやうな氣がして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唯事でないやうに思つたのも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唯事でない顏色でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こいつは唯事でないと思つたから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...涙にぬれし眼のうち唯事ならず...
一葉 「暗夜」
...世間一般の歌といふものが味もそつけもないつまらない唯事歌となり了つて既に久しい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...隠れる所がないかしら? 隠れ場所はないかしら……」お延の愕きは唯事ではなかった...
吉川英治 「剣難女難」
...唯事じゃありませんぜ」「ウム...
吉川英治 「剣難女難」
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