...此の如き「師」は唯我等を甘やかすもの...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私の唯一の生命である空想が勝手次第に育って行くのを見守っていてくれるだろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...唯だアヌンチヤタと別れむことは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...唯今帰りました」と丘は声をかけた...
海野十三 「キド効果」
...尤もそう云えば彼こそ秘密を嗅(か)ぎつけている唯一の人物であるから...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...史的唯物論のものに較べれば殆んど無いに近いとさえ云っていい...
戸坂潤 「科学論」
...唯物論はギリシア哲学の発祥以来...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...唯低い樹(き)の茂りが見えるばかり...
永井荷風 「寺じまの記」
...彼の机の上にある唯一の品物である小さなノートをつかんだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...支度(したく)とても唯今(たゞいま)の有樣(ありさま)で御座(ござ)いますからとて幾度(いくたび)斷(ことは)つたか知(し)れはせぬけれど...
樋口一葉 「十三夜」
...今夜(こんや)は樣子(やうす)が唯(たゞ)でない聞(きい)たら怒(おこ)るか知(し)らぬが何(なに)か事件(じけん)があつたかととふ...
樋口一葉 「にごりえ」
...どこへ行ったのだねえ」「唯今...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...そして二人は唯、肩を並べて、空を通り過ぎる小さな雲だの、雑木林の新しい葉の光る具合だのを互に見合っていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...それが立派に行われた唯一の場合において...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...是非(ぜひ)とも拔(ぬ)けて行(ゆ)かなければならない緑門(アーチ)があると云(い)ふものだわ――私(わたし)は唯今(たゞいま)...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...特に意識現象は唯一回限り...
矢田部達郎 「心理學」
...色彩の変化によって研究する従来の唯物科学式の行き方では到底...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...檀那様と生き、檀那様と死に、檀那様の知らぬまに、唯ひとつ、何かしてまし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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