...唖然としてすくみしわれらのうつけ姿...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...私もまた唖然として薄暗の中に白く浮いているキリッと引き緊った妻の横顔を眺めながら突っ立っていたのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その唖然としたいかにも滑稽な顔つきを見て...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...」聞いてた人々は唖然とした...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...それがまた何に賛成なのか訳が分らないものですから、みんな唖然とし、別所君は顔を赤くし、ただ私には、「俺は別だ」との最初の言葉が別箇の独語として心に残りました...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...十内は唖然としたが...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...唖然として傍観者となる傾向がないではないのである...
中井正一 「国立国会図書館について」
...第二十二章 時は今一同驚いて階段に突っ立ち、フェンウィックを見つめ、唖然とした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...学生達は唖然として「たつたそれだけですか?」とか「その答へを書くのですか?」などと叫ぶ者があつた...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...唖然として見惚(みと)れている仁三郎とその相棒を尻目にかけ...
夢野久作 「近世快人伝」
...箒売は土間の真中に突立ったまま唖然となって...
夢野久作 「近世快人伝」
...」私は唖然として妻の顔をみていた...
横光利一 「夜の靴」
...これには唖然というよりは...
吉川英治 「上杉謙信」
...使廳の捕手につかまつて行つたと云ひ――一座唖然としたなどといふ日記の斷片さへ見える...
吉川英治 「折々の記」
...唖然としたものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...唖然とするのも無理ではなかった...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...その所長も、黒吉を一眼見たきりで「君かい、パラシューター志願ってのは――」とむしろ、唖然としていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...一同は唖然として声をのんだ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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