...彼は一本の唐黍(からきび)に忽(たちま)ちこの画家を思ひ出した...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...ただ土くれや唐黍の焼け残りをたよりに...
岩野泡鳴 「戦話」
...唐黍畠から犬が這い出して来る...
梅崎春生 「幻化」
...唐黍畑の先には草葺の低い軒があつて...
田中貢太郎 「海異志」
...唐黍畑の間を通つて貰ひ湯から帰つて来る女を待つてゐて...
田中貢太郎 「海異志」
...さうした彼の眼は唐黍の葉に行き桑の葉に行き畑の端の人家の屋根に行き黄色な雲の浮んだ空にと行つた...
田中貢太郎 「海異志」
......
種田山頭火 「四国遍路日記」
...旱魃で水をほしがっているあの画面の植物は自分にはどうも黍(きび)か唐黍(とうきび)かとしか思われなかった...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...一列に唐黍(もろこし)の茎の立並んだ土地の側面は...
永井荷風 「畦道」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
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長塚節 「長塚節歌集 下」
...ただ豆畑や唐黍畑(とうきびばたけ)だけは猛烈に繁茂していた...
堀辰雄 「菜穂子」
...其処がすっかり唐黍畑(とうきびばたけ)になっているのを認めたりしながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...柔らかい唐黍(とうきび)のような紅毛が...
室生犀星 「後の日の童子」
...唐黍は此地方では玉蜀黍のことである...
柳田國男 「食料名彙」
...唐黍はこの地方では玉蜀黍のことである...
柳田國男 「食料名彙」
...唐黍(とうもろこし)...
横光利一 「夜の靴」
...唐黍(とうきび)の首を横に撲りつけた...
吉川英治 「大谷刑部」
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