...「いくら発句は品の悪いものでもまさかそんなものではあるまい」とその句を軽蔑(けいべつ)しました...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...グワラリといふ品の悪い形容でも使はなければ間に合はないほど勢ひ込んでガラス戸を押しあげ...
太宰治 「津軽」
...彼女は人形の製作が芸術で洋裁が品の悪い職業だと云う奥畑の意見を一笑に附して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...姉妹たちの中で一人飛び離れて品の悪いところがあったには違いないが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何処(どこ)かに商店の番頭の字のような品の悪い達者さがある...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...たとえそれが品の悪い題材を取扱った浮世絵のようなものであっても...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...お品の悪い言葉も薄い唇(くちびる)を衝(つ)いて...
徳田秋声 「仮装人物」
...品の悪い...
直木三十五 「南国太平記」
...品の悪い顔ではない北国の男であらう...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...なにやらいう品の悪い芸能雑誌を後ろ手で受取ると...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...ほのめかす風につけても下荻(したをぎ)の半(なかば)は霜にむすぼほれつつ下手(へた)であるのを洒落(しゃ)れた書き方で紛らしてある字の品の悪いものだった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...常陸(ひたち)の宮の姫君はそれより品の悪いはずもない身分の人ではないか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分自身を打ちやりしているようなふうの見えることは品の悪いものだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なんだか品の悪いものとして...
柳田国男 「こども風土記」
...召使なども決してこんな品の悪い言葉づかいはしないものであるが...
山本周五郎 「おれの女房」
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