...」とこの八畳(じょう)で応じたのは三十ばかりの品のいい男で...
泉鏡花 「縁結び」
...しばらくして品のいい...
泉鏡花 「女客」
...妙子は品のいい処へ粋になって...
泉鏡花 「婦系図」
...六十幾つかの白髪豊かな品のいい老人で...
大杉栄 「獄中記」
...白い口髯や細いあご髯を長く垂らして品のいいお爺さんが乗った...
大杉栄 「日本脱出記」
...品のいい、においのいい花だと思ってほしがっているくせに、いつでもそばの派手な花に引きつけられていた...
寺田寅彦 「球根」
...」マニョンは悪党どもの間ではちょっと品のいい女だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...三四郎の筋向こうにすわっていた色の白い品のいい学生が...
夏目漱石 「三四郎」
...眠っていらっしゃるのだと思って声もかけませんでしたが……」六十ばかりの品のいい老人で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お大名の若殿のような品のいい顔を振りあげて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...結城の裁着(たっつけ)のようなものをはいた六十二三の品のいいおばあさんが...
久生十蘭 「虹の橋」
...泉先生が常に里見さんの作品のいいところと出來損つたところとを...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...品のいい顔だちで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...前に品のいい花を活けた精神修養式の趣味は時代遅れである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...むろん、そこいらの壁には、私が今朝ほど想像したような凄惨な、血のにじんだ痕跡を一つも発見する事が出来なかったが、それにしても、あれ程の物凄い、息苦しい声を立てて泣き狂った人間とは、どうしても思えないその眠りようの平和さ、無邪気さ……その細長い三日月眉、長い濃い睫毛(まつげ)、品のいい高い鼻、ほんのりと紅をさした頬、クローバ型に小さく締まった唇、可愛い恰好に透きとおった二重顎(ふたえあご)まで、さながらに、こうした作り付けの人形ではあるまいかと思われるくらい清らかな寝姿であった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...多少ヒス的な感じのする品のいい婦人だった...
夢野久作 「無系統虎列剌」
...かれの人品のいい軽薄でない微笑は...
吉川英治 「新書太閤記」
...品のいい老爺であつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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