...――見るからに哀れっぽい痩せた小さな犬が...
高見順 「如何なる星の下に」
...哀れっぽい声を振りしぼって...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...あの特有な哀れっぽい眼で彼の顔を見上げるのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...哀れっぽい切ない声に変った...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...わざと仰山な哀れっぽい表情をして...
谷崎潤一郎 「幇間」
...やっぱり哀れっぽい容姿(すがた)をしている女をいたわり慰めてやりたい心になった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...ひどく哀れっぽいパーヴェル・パーヴロヴィチの聲がひびいた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...けっして哀れっぽい言葉など聞きたいためではなく...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...哀れっぽい声を振絞って...
中里介山 「大菩薩峠」
...商売ものの哀れっぽい声で...
中里介山 「大菩薩峠」
...仔犬はひどく哀れっぽい鳴き声をたてた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...哀れっぽい部屋の中にお君は...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...斯う云う心理状態にある娘はきっと哀れっぽい涙ばっかり流さなければならない様な物語りばっかりすいて読むんです...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...だからあの濡れた眼や哀れっぽい声にはおかまいなさるな...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...骨ばった母のからだに哀れっぽい宥(いたわ)りをもって...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...お稲へゆるしたような哀れっぽい弱気はどこにも見せなかった...
吉川英治 「八寒道中」
...金を見たら急に哀れっぽいふうを見せやがって」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...哀れっぽい声を出し...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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