...咽喉(のど)は乾く...
泉鏡花 「浮舟」
...とても咽喉(のど)をとおらない...
海野十三 「空中漂流一週間」
...一粒の飯も一滴の湯も咽喉を通さなかった今...
大杉栄 「続獄中記」
...「十九吋!」番頭はじつと客の咽喉を見つめてゐたが暫くすると...
薄田泣菫 「茶話」
...』なにかが咽喉もとにこみ上げて来た...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...一杯ずつの甘酒に咽喉(のど)をうるおすと...
中里介山 「大菩薩峠」
...咽喉を突き刺されて眼をさまさぬ者はない...
中里介山 「大菩薩峠」
...十余人の舞子部隊に命令一下すると、「くすぐり合い」の乱闘がはじまったのは――甲は乙、乙は甲の、丙は丁の、咽喉の下、脇の下、こめかみ、足のひら、全身のドコと嫌わずくすぐって、くすぐって、くすぐり立てる...
中里介山 「大菩薩峠」
...途中で煙が戸迷(とまど)いをして咽喉(のど)の出口へ引きかかる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...生れて育った郷里のなつかしさががくがくと咽喉(のど)につかえた...
本庄陸男 「石狩川」
...ひたすら単なる断腸の思ひに切々と咽び入つてゐるのであつた...
牧野信一 「露路の友」
...草庵の台所では段々暑気に向ふて咽喉(のど)のかわきをいやす工夫が必要になつたので...
正岡子規 「病牀六尺」
...「咽(む)せないように飲むのよ」栄二は湯呑から水を飲み...
山本周五郎 「さぶ」
...咽(むせ)び泣くような哀調を帯びていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...はるかの木工場から咽(むせ)んで来る旋回円鋸機(せんかいえんきょき)の悲鳴は...
夢野久作 「怪夢」
...頑くなな心の崩れていく咽喉にスープを流した...
横光利一 「旅愁」
...時には地に伏して嗚咽したり...
吉川英治 「折々の記」
...おののくごとく咽(むせ)ぶごとく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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