...お録の咽喉(のど)を絞め上げ絞め上げ...
泉鏡花 「活人形」
...鳴咽(おえつ)のこえがもれた...
海野十三 「火薬船」
...むらむらと咽(のど)へこみ上げてくる涙と一緒に呑み込むようにして食べていた...
近松秋江 「黒髪」
...下ゆく流水痩せて咽ぶも悲し秋の聲...
土井晩翠 「天地有情」
...嗚咽のうちに石のように固くなってる隆吉の姿を...
豊島与志雄 「反抗」
...驚いたか」神尾主膳はふたたび大盃の酒を傾けて咽喉(のど)を鳴らしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...返事は咽喉(のど)から鼻へ抜ける...
夏目漱石 「虞美人草」
...「どうしたんだ」「咽喉から手の出るほど欲しいものだって...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...咽喉はひりつくような激しい渇きをおぼえた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...咽喉をころがす技巧を売物にするコロラチウラ・ソプラノには荷が重過ぎて最後の幕になるとうたえなくなってしまうのです...
三浦環 「お蝶夫人」
...そんなことを云えば」おけいはいやいやをしながら咽(むせ)びあげた...
山本周五郎 「追いついた夢」
...二度と世の中に起こらないようにと祈るだけだわ」おまさの喉に嗚咽(おえつ)がこみあげて来た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...閣老一統も暗涙に咽(むせ)ばれたというのですからな...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...声をころして咽(むせ)びあげた...
山本周五郎 「風流太平記」
...初めて嗚咽(おえつ)の声をもらした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...だがお身さまはいま何とここで咽(むせ)びくやんでおられたか...
吉川英治 「私本太平記」
...よくわかっておりまする」正儀(まさのり)も咽(むせ)び泣き...
吉川英治 「日本名婦伝」
...『ボーシュレーです……咽喉(のど)を一突にしたんです……』怒心頭に発し...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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