...咽喉(のど)もと過(す)ぎた胴忘(どうわす)れ...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...多分咽喉(いんこう)の辺りより発するものなるべければ...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...いよいよ咽喉はギュウギュウ締めつけられてくる...
海野十三 「地球盗難」
...三樂齋が死にのぞみて從容として敵に咽輪を教へしも...
大町桂月 「國府臺」
...が咽喉や肺の中がぢいぢいと虚(うつ)ろな音を立て...
武田麟太郎 「現代詩」
...陛下が御起立あらせられてお受けくだされた――それは如何ばかりこの患者達の心を感激の涙に咽ばせたことであらう...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...呂律(ろれつ)の怪しい咽喉(のど)で...
徳田秋声 「黴」
...咽喉(のど)が悪いとて療治をして居ると云うが如何だろう...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...浪人の咽喉の見当へ三尺程のところから...
直木三十五 「南国太平記」
...自分の咽喉の焼けるのを忘れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして咽喉を鳴らしながら喰べている猫を蹴とばし...
中島敦 「プウルの傍で」
...爽(さわや)かな飲料で絶えず舌と顋(あご)と咽喉(のど)を洗っていなくてはいたたまれなかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...清水(しみず)で咽喉(のど)を冷やし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...くッという嗚咽の声に変ってしまう...
久生十蘭 「魔都」
...しかし入院後一日一日と病は募(つの)りて後には咯血に咽(む)せるほどになってからはまた死にたくないのでいよいよ心細くなって来た...
正岡子規 「病」
...一方では私とそれを続けながらだ」おみやはまるでうたうように嗚咽(おえつ)していた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...後悔(こうかい)するなよッ」もろ手で咽(のど)をしめつけながら...
吉川英治 「神州天馬侠」
...間だけなんでございます……」嗚咽(おえつ)しながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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