...どうもこの頃は咽喉(のど)を痛めているもんですから――それより『城』の売行きはどうです? もう収支償(つぐな)うくらいには行くでしょう...
芥川龍之介 「路上」
...がっくりと咽喉を通ると...
泉鏡花 「婦系図」
...夢中になってその甘酸っぱい水をゴクリと咽喉(のど)にとおしたとき...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...咽喉の辺をさすったのよ」若い女はまた笑いだした...
田中貢太郎 「狼の怪」
...お岩の咽喉(のど)は其の刀へ往った...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...そうして糠味噌だの醤油樽だのゝ咽せ返るような古臭い匂いが...
谷崎潤一郎 「少年」
...少年の咽喉(のど)から...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...別役(ベッチャク)「ペッチャ」河「クッ」咽喉...
寺田寅彦 「土佐の地名」
...然(しか)り雨の窓を打ち軒に流れ樹(き)に滴(したた)り竹に濺(そそ)ぐやその響(ひびき)人の心を動かす事風の喬木(きょうぼく)に叫び水の渓谷に咽(むせ)ぶものに優る...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...呑(の)み込む様に咽喉(のど)を通(とほ)して...
夏目漱石 「それから」
...後母さん奉公にゆきたい味噌下され咽喉(のど)に御飯が通らない死んだ母さん...
野口雨情 「都会と田園」
......
林芙美子 「新版 放浪記」
...ククックククと咽喉を鳴らせては喘いでゐるのだ...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...勘忍してくれ/\!」と咽び入つてしまつた...
牧野信一 「歌へる日まで」
...煙りにいぶされた時のやうに胸苦しく五体が咽び...
牧野信一 「毒気」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...山も雲も氷河もともに冷たく咽喉へ辷り流れて来るのであった...
横光利一 「旅愁」
...スパスパと咽喉(のど)を鳴らして吸った...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
便利!手書き漢字入力検索