...読み辛いかして土井は度々咳をし乍ら...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...しきりに咳(せき)をしたり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しつこい咳が喘息(ぜんそく)の発作のように激しく起り...
中島敦 「光と風と夢」
...小さい咳...
新美南吉 「ラムプの夜」
...咳ばかりは思ひきり大きかつた...
原民喜 「小さな庭」
...鎮咳剤として印度大麻の葉...
久生十蘭 「新西遊記」
...今、話が面白うなりかかっとるところじゃけ」新之助も、助け舟が出て、ほっとした面持で、一つ、咳をし、「それで、江崎満吉が、吉田さんに、果し状をつきつけて、大喧嘩になるんじゃが……」と、話をつづけた...
火野葦平 「花と龍」
...結核患者の弱々しい咳や...
堀辰雄 「顏」
...たいせつな葬いの席をはずして参上したわれらは!」そこまで云った彼はまるで言葉に噎(む)せ返るように咳(せ)きこんだ...
本庄陸男 「石狩川」
...そうでないところを歩かせたりすると気鬱からすぐ労咳になる...
正岡容 「小説 圓朝」
...跫音も咳(しわぶき)もパッタリ歇んでしまったので...
松本泰 「日蔭の街」
...たびたび咳払いをして...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...一生浮かぶ瀬のねえ泥沼へ引きずり込んだなあ誰だ! こんな労咳病みの体にしたなあ誰なんだ」「今更なんだね未練がましい...
山本周五郎 「お美津簪」
...激しい咳こみが二度もございました」と嘉助は云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...寝ている妻女の咳(せき)と...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...軽く咳こみながら立ちあがった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...咳一つしても雲へ響き...
吉江喬松 「山岳美觀」
...なんとその咳声の...
吉川英治 「私本太平記」
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