...自分が盛んに咳いてゐるのをつらさうに聞いてゐたが...
武田麟太郎 「現代詩」
...咳(せき)にむせかえった...
太宰治 「あさましきもの」
...あきらかに嘘の咳であった...
太宰治 「あさましきもの」
...」私は低く咳ばらひした...
太宰治 「津軽」
...万象こんとんとして咳ばかりになる...
種田山頭火 「其中日記」
...喘息らしく咳き入つて弱つた...
種田山頭火 「其中日記」
...わたくしもいただきまする其中一人いつも一人の草萌ゆる枯枝ぽきぽきおもふことなくつるりとむげて葱の白さよ鶲また一羽となればしきり啼くなんとなくあるいて墓と墓との間おのれにこもる藪椿咲いては落ち春が来たいちはやく虫がやつて来た啼いて二三羽春の鴉で咳がやまない背中をたたく手がない窓あけて窓いつぱいの春しづけさ...
種田山頭火 「草木塔」
...どうも咳(せき)が出ていかんです...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...咳はひどかったが喀血は殆んどなかったことや...
豊島与志雄 「同胞」
...ついでに咳が二つ出た...
夏目漱石 「虞美人草」
...こんなに激しい咳はこれまで一度もしたことはないくらいだつた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...私はわざと咳をしながら...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...そして咳払ひを発しながらひとりで立ち去つた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...物をいうと咳きこんで言葉がきれぎれになった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...一ノ関さまは」そのとき安芸が咳をした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...激しい咳は止まったかと思うとまたこみあげ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...咳払(せきばら)いをした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...二三回軽く咳込むと...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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