...金眸には咬(く)はしたれ...
巌谷小波 「こがね丸」
...こゝでさつきのアンパンを咬(かじ)りながら...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...飢えた寒さに咬みつかれ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...心中では歯咬(はが)みをしながら...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...巻物を咬(くわ)えた蝦蟇(がま)の眼玉がぎろぎろと動いて赤瀬を睨んだように見えた...
火野葦平 「糞尿譚」
...蝮蛇咬むをさまで感ぜぬ人蜈蚣に咬まるれば非常に苦しむと伝う...
南方熊楠 「十二支考」
...人はもとより馬もこれに咬まるれば数時の後斃(たお)る...
南方熊楠 「十二支考」
...インドのカリカルで見た毒蛇咬の療法は妙だった...
南方熊楠 「十二支考」
...人を蝮が咬まば茅に告げて蛇の身に立たしむるぞと脅した歌の心でなかろうか...
南方熊楠 「十二支考」
...刀の下緒を取り口に咬え...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...葉巻を出して尻尾を咬み切つて...
森鴎外 「追儺」
...正月にはことに歯で咬(か)み砕いて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...物を咬(か)み割り喰い折ったという類の話は...
柳田国男 「木綿以前の事」
...彼の牙が柔らかい肉を求めて咬みつけば...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...しきりに咬みつくような具合に歯をかみ合わせた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...その他到る処にこの気分の発露を見受けられますようで……尤も理由なしに咬み合いは始めませんが...
夢野久作 「鼻の表現」
...頭に殘つてゐる澄明な頭の形をした心だけが少しも車輪に咬まれずに殘つてゐる...
横光利一 「悲しみの代價」
...咬みあう黒波白浪...
吉川英治 「三国志」
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