...狼に着物の裾を咬えられ...
谷崎潤一郎 「少年」
...狐が女の腹を喰い破って血だらけな膓(はらわた)を咬(くわ)え出す...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...苦労を咬み殺した人達であることが分ります...
中原中也 「我邦感傷主義寸感」
...咬むような所作をするのは...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...水蛭の咬み傷とすればただ一カ所というのが不審...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...途中で照子が買つて呉れたスリーキャッスルを咬へた彼は...
牧野信一 「公園へ行く道」
...純子ちやんにはやはらかく咬(か)んで...
槇本楠郎 「母の日」
...脱隊者をばあるいは尻を咬(か)みあるいは尾を執って引き戻しおし入れ振り舞わす...
南方熊楠 「十二支考」
...亜米利加(あめりか)の医者は鰻の血清を取って蝮蛇に咬(か)まれた人の毒を療治するそうだが好結果らしいというね」大原「そんな大毒(だいどく)なものを今まで人間が平気で食べていてよく中毒を起さなかったね」中川「それは鰻の毒質が人の胃液で解毒されるからだ...
村井弦斎 「食道楽」
...ミツは咬みつくやうに呶鳴つた...
室生犀星 「神のない子」
...鋭い前歯で咬(か)み切った...
森鴎外 「食堂」
...咬(か)み殺されたという類の物語があって...
柳田国男 「山の人生」
...「鼠咬症(そこうしょう)というやつがあるから猫咬症なんてこともあるかもしれない」と云い...
山本周五郎 「季節のない街」
...スピッツが軽く跳び退く度にバックの肩が咬み裂かれた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...棗(なつめ)を採って咬(か)んだり...
吉川英治 「三国志」
...牙(きば)をむいて咬みつきそうな顔をした...
吉川英治 「三国志」
...相手の足首へ咬(か)ぶりついた...
吉川英治 「私本太平記」
...無下(むげ)に寄れば咬みつきもしそうな藤房...
吉川英治 「私本太平記」
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