...ああ……咏歎の星河...
芥川多加志 「四人」
...山神咏じて曰く、梅の花にほひ零るゝこの里を鶯ならで訪ふ人の無き梅の花は此の園内のみに非ず...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...目つかちの殿様が歌を咏(よ)むといつても格別不思議には思はなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...美しい小間使が歌を咏むでならないといふ法はない...
薄田泣菫 「茶話」
...父の吟咏の調子は...
豊島与志雄 「父の形見」
...丁度新傾向の俳人がその吟咏(ぎんえい)にまだ俳句という名称を棄(す)てずにいるのと同じようなものだ...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...すぐに初雪や犬の足跡梅の花位の事は吟咏(くちずさ)みます...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...おもほゆるかもと云う歌を咏(よ)んで...
夏目漱石 「草枕」
...私ならあんな歌は咏(よ)みませんね...
夏目漱石 「草枕」
...天地の景物を咏(えい)ずる事を好む支那詩人もしくは日本の俳句家のようなものになります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...私も退窟で堪らぬから薄墨の雲と見る間に筆の山門司の浦はにそゝぐ夕立と咏んで...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...この句の咏嘆しているものは...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...言葉がそれ自身「咏嘆の調べ」を持ち...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...私は「草木の学問さらりと止めて歌でこの世を送りたい」と咏んだ事がありましたが...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...「これほど人情に飢える吾々に答える人情はないのであろうか」と咏嘆の声が聞えてくる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...親がまじないのためにわが子に他人という名を付ける風習を咏(えい)じたもので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「大名の為には俳諧をせぬという尊公に是非一句咏(よ)んでもらいたかった悪戯じゃ...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
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