...一 鹿野山二十咏大正二年の夏...
大町桂月 「鹿野山」
...辞世も何も咏(よ)まないで死んでしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...鳥(とり)の咏(なが)める靜歌(しづうた)の小野(をの)の調(しら)べは淡(あは)かろ...
薄田淳介 「白羊宮」
...さればこの時既に狂詩と共に狂歌の吟咏ありしや明かなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...狂歌はそもそもその当初より名所を咏ずるに適す...
永井荷風 「江戸芸術論」
...芭蕉と蜀山人の吟咏を以て江戸文学の精粋なりとなせり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...秋の菓物杉深き溪を出で行けば草山の羊齒の黄葉に晴れ渡る空鹽谷のや馬飼ふ山の草山ゆ那須野の霧に日のあたる見ゆ(下野鹽原の奥)山梨の市の瀬村は灯ともさず榾火がもとに夜の業すも(多摩川水源地)瓜畑に夜を守るともし風さやり桐の葉とりて包むともし灯黄葉して日に/\散ればなり垂れし庭の梨の木枝の淋しも二荒山いまだ明けねば關本の圃なる梨は露ながらとる羇旅雜咏八月十八日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...その頃のやうな咏嘆的な詩は作らうつたつて作れなくなつてゐる...
中原中也 「その頃の生活」
...昔(むか)し「影参差(しんし)松三本の月夜かな」と咏(うた)ったのは...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...句にも咏(よ)まれる...
夏目漱石 「草枕」
...私ならあんな歌は咏(よ)みませんね...
夏目漱石 「草枕」
...三更月下(さんこうげっか)入無我(むがにいる)とはこの至境を咏(えい)じたものさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...冬日だまりに散らばう廃跡の侘しさを咏(よ)むのであった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...常に主観の想念する咏嘆の情操が先に立っている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...咏嘆的リリカルな音楽や節奏やを...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...すなわちかの山上憶良の咏んだ秋の七種の中のフジバカマと同品である...
牧野富太郎 「植物記」
...都々逸(どどいつ)に咏(よ)んだものに...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...そのシオリの最高潮の一部は非音階音にまで跳ね上げる位高いのであるが、これは咏嘆、賞讃、喜怒哀楽はもとより、曲の気分の転換、結末のしめくくり、曲中の最高、最美、最大、最深等の表現に用いらるるのみならず、シカケ、ヒラキの型と同じく、曲中の山川草木等のあらゆる背景、もしくは対象等の存在をこの一節によって深刻に抽象して直接聴者に霊的の感銘をあたえる...
夢野久作 「能とは何か」
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