...現實に對して實現を迫るの力なき理想は咏嘆に過ぎない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...山神咏じて曰く、わけ行けば奧より奧に奧ありて果てしも見えぬ梅の花園『雲龍』と稱する老木、一茅屋の前に在り...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...古來富士山を咏じたる詩歌多けれども...
大町桂月 「近藤重藏の富士山」
...各自(めい/\)の境遇が思はれるやうな三人三様の咏(よ)み風(ふう)は面白かつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...辞世も何も咏(よ)まないで死んでしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...歌を咏んれ御覧」と...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...宜ナル哉文士墨客ノ來テ此ノ間ニ遊ブ者皆風咏歸ルヲ忘レ贊嘆シテ以テ樂郷ト爲ス...
永井荷風 「十年振」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...「病中雜咏(一)」を無題で「アララギ」に発表...
長塚節 「長塚節句集」
...私は病院で「ある程の菊投げ入れよ棺(かん)の中」という手向(たむけ)の句を楠緒さんのために咏(よ)んだ...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...句にも咏(よ)まれる...
夏目漱石 「草枕」
...天地の景物を咏(えい)ずる事を好む支那詩人もしくは日本の俳句家のようなものになります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...私も退窟で堪らぬから薄墨の雲と見る間に筆の山門司の浦はにそゝぐ夕立と咏んで...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...蕪村の詩境を単的に咏嘆(えいたん)していることで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その墓碑の表面には私の咏んだ句が二つ亡妻への長しなえの感謝として深く深く刻んであります...
牧野富太郎 「植物記」
...都々逸(どどいつ)に咏(よ)んだものに...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...すくなくとも連句にしばしば咏歎(えいたん)せられている島の生活だけは写生であり...
柳田国男 「木綿以前の事」
...歌だから咏物の詩だから事はまだ小さいが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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