...わたし自身の心に楽しい和やかな気持ちが満ちていたためかもしれない...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「駅馬車」
...いつもに似合わぬ和やかな態度で挨拶をおわると...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...この和やかな村の風景でやっと取りかえすことができたように思った...
海野十三 「地球盗難」
...もう和やかな食事を始めていた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...私達は己がじしの和やかな家庭生活において...
薄田泣菫 「独楽園」
...和やかな陽光とを...
直木三十五 「南国太平記」
...朝の和やかな光がななめにさしてゐるのが...
新美南吉 「耳」
...そして、和やかな微風や、街をめぐる遠くの山脈が、静かに何かを祈りつづけてゐるやうだ...
原民喜 「永遠のみどり」
...聖寿万歳を寿(ことほ)いで鶴も舞い出でよう和やかな日和...
久生十蘭 「魔都」
...十天気の和やかな折...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「その籐椅子のことなのよ」そしてそのやうに和やかな空氣が...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...美しき酌女(ウエイトレス)に関心を抱いて弄れるにしても多くの酒徒に和やかな落つきを持たせ...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...まことに適はしい和やかな雲り日続きであつた...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...何んな読者にも和やかな妙味を覚えしむるものである――など今更のやうに考へた...
牧野信一 「推賞寸言」
...さぞ疲れたことであろうと思って見ていると、その柔しい、和やかな面貌に、永遠の疲れ知らずの表現に心惹かれて、私でもうっとりするようになるのである...
正宗白鳥 「冬の法隆寺詣で」
...わたしにとっては社交から生れる和やかな味わいほどおいしい御馳走はなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...和やかな眺めであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...わが子をあやしていたあの和やかな父の笑くぼは...
吉川英治 「平の将門」
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