...それから室の装飾の如き物は総てその場に出ているものに調和したものが...
淡島寒月 「活動写真」
...この家は日本風と欧洲風とが気持よく融和していた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...亦(また)野翁酒樽(しゆそん)の歌に和して...
石川啄木 「渋民村より」
...』と楠野君は大聲を出して和した...
石川啄木 「漂泊」
...乞食坊主と土耳其煙草とは調和しませんね...
種田山頭火 「行乞記」
...」家族の者一同はそれに和した...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...その二つの義務を相融和し得る道はないかと漠然(ばくぜん)と願っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その写実に遠ざかりたる色彩と形状とは能(よ)く江戸演劇の性質に調和し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...ソヴエトの怒りを緩和し...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...乳油(洋名バタ)牛乳の中に含む油の分を集め鹽に和して製したるものなり...
福澤諭吉 「肉食之説」
...完全に調和していることを思い浮べながら...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...池田は妙に温和しく言った...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...「大和し思ほゆ」の旅情や...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...燈籠の落着き方は能く釜の音に調和していて...
室生犀星 「庭をつくる人」
...温和しくてあいそがよく...
山本周五郎 「季節のない街」
...お嬢さんは朱塗りのぽっくりで振袖によく調和した...
山本笑月 「明治世相百話」
...――たしかあの年だったかなあ」「その以前にも、一、二度はお目にかかっていたが」「なにしろ、久しい」「変ったのう」「世の中も、わが身も」「夢だ、一瞬だ」「しかし、お互いに、戦場を駈けあるいて、修羅のなかに、幾多の人を殺(あや)め、羅刹(らせつ)にひとしい血をあびて、功名を争った者どもが、こうして、無事安心のすがたを陽(ひ)の下に見合うことができたのは、倖(さいわい)といおうか、めでたいといおうか、思いもよらぬことだった」蓮生が、沁々(しみじみ)といって、樹陰の石に腰をおろすと、「まったく!」と、和しながら、覚明もそこに身を並べていう...
吉川英治 「親鸞」
...また絶えず石炭を積み込む荷揚ロープの緩急が打ち寄せる波の音と和して...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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