...前の小路のラヂオ体操に和して遙拝黙祷...
種田山頭火 「其中日記」
...これらの心のいろ/\のはたらきは必しも常に調和してゐるのではなく...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...あの時は嫉妬(しっと)に燃える奮闘の場面に交錯して花火が狂奔したのでずいぶんうまく調和していたが...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...年取ったふたりの独身女は融和し難いけれど...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また空の色とに調和して...
永井荷風 「日和下駄」
...水蒸気でほぼ飽和した空気中に...
中谷宇吉郎 「霧を消す話」
...頭がどうしても自分と調和してくれなかった...
夏目漱石 「行人」
...背景の美しい自然とよく調和していた...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...主君大場石見の暴圧を永年の間どれだけ緩和して来たことか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少しも冷たさを緩和しなかつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三更月下の琴声に和して...
樋口一葉 「琴の音」
...」第一声は被告三村保三郎より放たれ全被告一同之に和した...
平出修 「逆徒」
...ぐるりと黄色い線と実によく調和しました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ほんとは温和しくみえても...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...アルタクセルクセスはペルシアの古い法律の苛酷なのを緩和し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...赤い粗末な瓦屋根も天然と調和して見える...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...だから、その恐れを除いては、彼らは黄土の大陸の上に、人智人力の及ぶかぎりな建設もしたり、またたちまち破壊し去ったり情痴と飽慾(ほうよく)をし尽したり、自解して腐敗を曝(さら)したり、戦ったり、和したり、歓楽に驕(おご)ったり、惨たる憂き目にただよったり――一律の秩序あるごとくまた、まったく無秩序な自由の野民の如く――実に古い歴史のながれの中に治乱興亡の人間生態図を描いてきているのであるが、そういう長い経験の下に、自然、根づよく恐れ信じられてきたものは、ただ――人間は運命の下にある...
吉川英治 「三国志」
...また諸将も、まだ若い孫権の身、何事も和し、そして扶(たす)けてくれるように...
吉川英治 「三国志」
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