...わたしは必ず咄嗟(とっさ)の間に餓鬼道の飯も掠(かす)め得るであろう...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...こりゃこうしちゃいられないぞ」……渡瀬の頭に咄嗟(とっさ)に浮んだのはこれだった...
有島武郎 「星座」
...取留(とりと)めた格別な咄(はなし)もそれほどの用事もないのにどうしてこう頻繁(ひんぱん)に来るのか実は解らなかったが...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...このまま帰さないことにしよう」私は咄嗟(とっさ)の間に...
海野十三 「地球要塞」
...何しろ咄嗟の事で――」「自動車番号は?」赤星は額の汗を拭い...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...それは咄嗟(とっさ)の場合...
中里介山 「大菩薩峠」
...咄嗟(とつさ)の間に見て取つたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...咄嗟の間の細工で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人情咄(にんじょうばなし)の名人三遊亭円朝(えんちょう)や...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...近くに友達はいないやろ」咄嗟(とっさ)に嘘を言おうとした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...またキングだ」アメリカ人が咄嗟にカードを束ごとわしづかみにして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...殆ど咄嗟の間で私は手のおろしやうもなかつたのである...
牧野信一 「海棠の家」
...咄嗟(とっさ)に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...たった間一日のうちにどうしてそういう激しいちがいが生じているのだか咄嗟(とっさ)にそちらのお気持に入って行けなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...黒田藩では「腹立てずの夜咄(よばな)し会」ともいっていた...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...それでは昭和に生れましたわたし共は何とも顏むけがならないことになりまするで……咄々と云つてゐたが...
吉川英治 「折々の記」
...咄嗟に抜き合わせた玄蕃は...
吉川英治 「剣難女難」
...梅軒の口から洩れたか否かの咄嗟(とっさ)に...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??