...父親の命乞(いのちごひ)なら...
芥川龍之介 「地獄變」
...茲に再び是非なく我慢を折つて(to humble herself)命乞ひした...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...一人位は逆徒の命乞(いのちごい)する者があって宜いではないか...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...必死の命乞いをしたから...
直木三十五 「南国太平記」
...あの男の命乞いをするといって騒いでいるそうでございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...憐れなるかな網焼肉(シャトオブリヤン)の命乞い...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それとも照り焼きになるのが嫌いで命乞いに来たのだろうか」と...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...或は命乞ひとて犯罪人を寺に引取ることあり...
福沢諭吉 「帝室論」
...サトーリスが誰かに命乞いしているようで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...奴に俺の命乞いをしてくれれば……」フェンウィックが急に話を止めて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...二人は女に頼んでスカァアに生命乞いをして貰った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...睾丸の命乞いは別として...
南方熊楠 「十二支考」
...親の命乞(いのちご)いをするのだと言っています」と...
森鴎外 「最後の一句」
...命乞(いのちごい)の仲裁なら決して聴くまいと決心していたが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ただの一人として逃げたり命乞いをしたりしたものはなかったのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「それで、どうする」「里見老になにか意見があるか」「涌谷(わくや)を考えた」「命乞いか」「事情をよく話して、涌谷が口をきいてくれれば、――」七十郎は首を振った、「いかん、命乞いはいかん、そんな屈辱は忍べない、ここは肚(はら)をきめるときだ」「むろん、これはおれだけの思案だ」「それはできない、争いの根本は国老の失態だし、直接には一ノ関の手で、今村善太夫が故意にしたことだ、席次のことで恥をかいたうえに、また命乞いをするなどということができるものか」「ではどうしようというのだ」「おれの先祖は政宗公の直臣だった」と云って、七十郎はゆっくりと、手酌で一つ飲んだ、「伊東肥前(重信)が、天正十六年に、安積郡本宮の合戦で討死をしたことは、かくれもないことだ、いまこそ処士だが、おれの躯には先祖の血がながれている、おれは死にどきだけは誤らないつもりだ」「すると、死ぬつもりか」と十左が坐り直した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...于吉仙人の命乞いをしたが...
吉川英治 「三国志」
...孫権はそんな事情まで語って徐盛(じょせい)に甥の命乞いをした...
吉川英治 「三国志」
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