...単なる地理的興味から見て頗る味わうべきものがしばしばある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...荘厳ともいうべき心理的喜悦を味わうのであるが...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...それにしても茶を味わう場合には...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ところで其の作品から美感を味わう為には...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...わいて来る思いを味わうべく余儀なくされた...
田山花袋 「田舎教師」
...種々の林檎を味わうた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それをよく味わうために小僧に読まして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...前もって味わうことができるならば!どうして彼はその幸福に異議をもち出し得よう? 人は他人が自分と同じ流儀で幸福ならんことを望んではいけない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いかに穿(うが)っているかを味わうことができなかった...
新渡戸稲造 「自警録」
...いちいち味わうべき教訓に満ちている...
野呂栄太郎 「名人上手に聴く」
...寂寞――一種の寂寞――気に驕(おご)るもののみが味わう...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...私は此処で昔の朝鮮人でもした様な骨董的な空想を現実と妄想との中間的濃度を持つものとして味わう...
松永延造 「職工と微笑」
...苦々しく味わうことは無いだろうか...
宮本百合子 「アワァビット」
...音楽として味わうことができるが...
宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
...霊と霊との触れ合いを心にひしひしと味わうのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...妹も同じように大欠伸をしたっけだ」春さんはそのときの情景を噛(か)み味わうかのように...
山本周五郎 「青べか物語」
...休之助はその言葉を口の中で(味わうように)呟いてから...
山本周五郎 「風流太平記」
...右の句を味わうことのできなかった人々であろう...
和辻哲郎 「孔子」
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