...現代でも味の素の大をなせしも当主人の祖母の力に原因し...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その「ビフテキ」というような、ただ油をひいて焼くだけでなく、焼きながらその上に順次、蜜(みつ)、酒、胡椒(こしょう)、味の素、ソースの類(たぐ)いを巧みに注ぎかけねばならぬところの、ちょっと複雑な操作を必要とするものは、私は美佐子に調理を頼んだ...
高見順 「如何なる星の下に」
...味の素を振りかけるとは滅茶苦茶だ...
太宰治 「グッド・バイ」
...筋子(すじこ)に味の素の雪きらきら降らせ...
太宰治 「HUMAN LOST」
...味の素を混和したサラサラに乾いた粉末を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...放送協会で曾て「味の素」が固有名詞かどうかが問題になったことがあるそうだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...もし固有名詞ならば味の素本舗の広告になるから...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...尤もシステムは瓶に這入った味の素ではない...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...これも結局は「味の素の美味さ」の物質を抽出したことになるのであろう...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...味の素を沢山使った料理はどれも同じ味になってしまう...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...味の素や福神漬や...
林芙美子 「新版 放浪記」
...タバコは湿らないために味の素の小缶のなかにマッチと一緒に密閉しておいた...
原民喜 「原爆回想」
...食塩と味の素を混ぜたやつを附けてもよし...
古川緑波 「下司味礼讃」
...味の素ビル屋上のロケーションへ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...さう云ふ意味のことを私は「上方落語・上方芝居噺」の研究に於て述べたが、その陰影満ち溢るる大阪弁へ、酸を、胡椒を、醤油を、味の素を、砂糖を、蜜を、味醂を、葛粉を、時としてサツカリンを、クミチンキを、大胆奔放に投込んで、気随気儘の大阪弁の卓袱料理を創造した畸才縦横の料理人こそ、初代桂春団治であると云へよう...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...されば現時持て囃(はや)さるる「味の素」は蛇を煮出して作るというも嘘でないらしいと言う人あり...
南方熊楠 「十二支考」
...味は食塩と味の素と胡椒でつけて一番終いにほんの一滴二滴醤油を落します...
宮本百合子 「十八番料理集」
...味の素...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
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