...我れながら呆れるほど立派な写真がとれたりした...
石川欣一 「可愛い山」
...つけられた方は、呆れるより、いきなり撲(なぐ)るべき蹴倒し方だったが、傍(かたわら)に、ほんのりしている丸髷(まげ)ゆえか、主人の錆びた鋲(びょう)のような眼色(めつき)に恐怖(おそれ)をなしたか、気の毒な学生は、端銭(はした)を衣兜(かくし)に捻込(ねじこ)んだ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「辛子のおじや」は聞いて呆れる...
薄田泣菫 「茶話」
...まるで奴隷の言葉と呆れるより他はない...
田中英光 「さようなら」
...呆れるほど苦しく...
田中英光 「さようなら」
...直吉はただ呆れるばかりでした...
豊島与志雄 「土地に還る」
...呆れるばかり拙劣な若い芸人の口述したものである...
永井荷風 「百花園」
...聞いて呆れる敗軍相当な臆病だましい船に乗ったら嘔吐(へど)でもするよりほかにはなンにも働き出来まいまだある...
中里介山 「大菩薩峠」
...宣教師と結托したミシン会社の辣腕(らつわん)に呆れる方が本当なのかも知れないが...
中島敦 「環礁」
...一座の騷ぎ呆れる顏をたそがれの色の中に見定めると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...驚き呆れる人達に構わず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...驚き呆れる常右衞門の顏を見比(みくら)べ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――紙入と手拭は?」二人は呆れるお靜を後に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...呆れるほど平凡な八年間であり...
林芙美子 「濡れた葦」
...こんなところまで流れ着いたものだと呆れるばかりで...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...ところが夕刊の劇評はサトウが一番うまいと来たんで呆れる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...伎翁に「江戸が呆れるの」句ある所以である...
正岡容 「大正東京錦絵」
...――ずいぶん呆れるじゃありませんか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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