...二人は其(その)背後(あと)を見送つて呆然(ぼんやり)立つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...ちよツとでも歸つて下さい!」「阿呆ぢや...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼作者が寝呆けて一の字を二の字に書いてしまったと思うかもしれない...
海野十三 「軍用鼠」
...あの男には呆(あき)れた...
太宰治 「親友交歓」
...つくづく、馬鹿な夫婦だと思って、呆(あき)れた...
太宰治 「水仙」
...大いに呆れて人に語り...
太宰治 「善蔵を思う」
...先刻の私の間抜けとも阿呆(あほ)らしいともなんとも言いようのない狂態に対する羞恥(しゅうち)と悔恨の念で消えもいりたい思いをした...
太宰治 「断崖の錯覚」
...ルドウィッヒ大尉は呆れながら汗を拭いていたが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...これには場内の日本人たちが皆呆気(あっけ)に取られた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...結局あなたに白羽の矢を立てたの」「阿呆(あほ)らしい」「でもそう云う訳だから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼は呆然(ぼうぜん)たる落ち着きをもってその静まり返ってる恐ろしい室を見回した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...チューインガムという阿呆なものより...
直木三十五 「大阪を歩く」
...マア呆返(あきれかえっ)たな...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...少年が呆然として汚い手の平を見れば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...「おしもは呆んやりだからね...
矢田津世子 「女心拾遺」
...呆れたように梯子段を見あげている...
矢田津世子 「神楽坂」
...電話の友人が呆れるほど...
山川方夫 「愛のごとく」
...おせんは痴呆のように惘然(もうぜん)として...
山本周五郎 「柳橋物語」
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