...呆(あき)れはてたる器用人と言ふべし...
芥川龍之介 「田端人」
...大蔵省に入つて一ト月目に極度の神経衰弱から早発性痴呆症みたいになつて了つた...
武田麟太郎 「現代詩」
...よくもまあ、こんなものを、書く人も退屈せずに書いたもの哉、讀む人も退屈せずに讀んだもの哉、さうしてこんなものでもたいてい大劇場に於て當時の名優に依つて演ぜられたものらしいが、よくもまあ、名優たちもこんなつまらない臺詞を大眞面目で暗誦したもの哉、よくもまあ、觀客も辛抱して見てゐたもの哉、つくづく呆れ、不愉快にさへなつた...
太宰治 「津輕地方とチエホフ」
...「ソンナ阿呆ラシイハ真ニ受ケナイ」ト敏子ガ云ウノハ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...あの連中と来たら地の底でも見えるやうなことを云ふんで呆れたところですよ」「何だらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...アリョーシャを呆然(ぼうぜん)たらしめたのであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...北村は呆れた...
豊島与志雄 「自由人」
...」私が呆然としていると...
豊島与志雄 「秦の出発」
...ブリュジョンは監獄に下されたため呆然(ぼうぜん)としたらしかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...阿呆陀羅経のとなりには塵埃(ほこり)で灰色になった頭髪(かみのけ)をぼうぼう生(はや)した盲目の男が...
永井荷風 「深川の唄」
...呆気にとられている聴衆の顔を見渡しながら...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ふざけた事をしやがるとか何んとか」「呆(あき)れた野郎だな」「安心して下さい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一瞬時後には呆然たる魚のやうにピツカリと洞ろな眼を挙げてゐるばかりだつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...果は情夫と手に手をとってドロン……」(次の画面へダブル)=大吉の浪宅(前の字幕からダブって)遺されたおきよの書置き手に呆然自失...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...タタキ出します阿呆陀羅経(あほだらきょう)だよ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...呆(ほう)けておりましょう」「が...
吉川英治 「私本太平記」
...呆気(あっけ)にとられていた...
吉川英治 「松のや露八」
...五人組衆にはいっているので呆(あき)れたというわけか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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