...始めは呆れはしたが...
海野十三 「火星探険」
...次第に崩れゆく東京ビルを呆然(ぼうぜん)と見守っていた...
海野十三 「○○獣」
...君の無意識な独(ひと)り合点(がてん)の強さに呆(あき)れました...
太宰治 「風の便り」
...私も呆れてしまいました...
太宰治 「男女同権」
...その学校の裏に廻つてみて、私は、呆然とした...
太宰治 「津軽」
...呆(ぼ)けてしまった...
太宰治 「八十八夜」
...早起すぎる早起、この朝のよさはどうだ!おちついてゐたが、やつぱりいけなかつた!出かける、無水居でうまい焼酎をよばれる、酒を探して(小売店の多くは品切、造酒屋はふりの客には売つてくれない、)やうやく二番町の馴染の店で手に入れる、いろ/\買物もして、一杯二杯三杯、……酔つぱらつて、和尚さんから少々借りて道後へ、さらに一杯、それからおでん街へ、さらにさらに一杯二杯三杯、泥酔して路傍に倒れてゐるところを運よく通りかゝられたおとなりの奥さんに連れて帰つていたゞいた、いけないいけない、恥づかしかつた、(私自身ははつきり覚えてゐない、)馬鹿野郎!先夜は交番の厄介になつたではないか、阿呆、年寄は年寄らしく振舞へ、戦時ではないか、しつかりしろ!あゝすみませんでした...
種田山頭火 「一草庵日記」
...「…………」お松は呆気(あっけ)に取られていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...呆れ返った末に、とどめ難い苦笑いをもって、白雲は、図抜けた道祖神の表象のまわりをながめているうちに、その太く逞しいかり首のあたりに結びつけられた、一つの絵馬を認めないわけにはいきませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友が改めて呆(あき)れ返るような表情をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...大師堂五郎魔も呆気(あっけ)に取られました...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんと阿呆らし奴等は祈る霽((は))れたる空の光の方へひどく体(からだ)を捩じ枉((ま))げてそれで奴等の股引は裂けそれで奴等の肌襦絆冬の風にはふるふのだ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...九江戸阿呆宮(あほうきゅう)――読者はこんな言葉をお聞きになったことがあるでしょうか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...友はすつかり呆氣に取られて...
萩原朔太郎 「宿命」
...わざと彼を待ち呆けさせた...
堀辰雄 「聖家族」
...偽善者の倅! 狐野郎……空呆けるない...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...歌よみの浅見(せんけん)には今更のように呆(あき)れ申候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...これを驚くと云はんよりは寧ろ呆れると云ひたい程である...
宮武外骨 「骨董品化した古珍書」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??