...何を考へるでもなく呆然(ぼんやり)と...
石川啄木 「天鵞絨」
...いつの間にこんなところへ蔵(しま)ったのだろうと呆れる外なかった...
海野十三 「深夜の市長」
...山崎の意見の滅茶(めちゃ)苦茶なのに呆(あき)れながら...
太宰治 「新釈諸国噺」
...しばらくは呆気に奪(と)られたまま言葉もなくただまじまじと探偵の顔を打ち見守っているばかりであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それにしては余り呆気(あっけ)ない交際であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この火事を呆然(ぼうぜん)として見ていれば全市は数時間で火の海になる事は請け合いである...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...岸本は呆然として佇みました...
豊島与志雄 「白蛾」
...呆氣に取られて居るガラツ八を顧みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伯次さんは苦々しがっておりましたが――あれで極楽へ行く気だから呆れるって」「でも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...呆れたねえ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...ヴェランダでみなとお茶を飲みながら呆れ顔でいった...
久生十蘭 「だいこん」
...宇野浩二氏の「枯木のある風景」「子の来歴」瀧井孝作氏の「慾呆け」織田正信氏訳「D・Hローレンスの手紙」永井龍男氏の「絵本」などがかぞへられる...
牧野信一 「読んだ本」
...呆気(あっけ)に取られたるお代嬢「嘘だんべい...
村井弦斎 「食道楽」
...多田君はサンドヰッチが皿の上に夥しくのつてゐるのに呆れて云つた...
室生犀星 「京洛日記」
...ことによるとこの少女はキチガイの一種である早発性痴呆かも知れないと思った...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...呆れ果てたように...
吉川英治 「親鸞」
...又八をよけいに不幸にするとおいいやるか」「そうだ」「阿呆な」せせら笑って――しかしなにをいわれたよりも真剣になって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...呆氣にとられてよく見ると...
若山牧水 「樹木とその葉」
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