...吉野も信吾も居らぬ時に遊びに來たツ限(きり)であつた...
石川啄木 「鳥影」
...七時上野停車塲に行けば長塚既(すで)にありて吾を待つ...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...調子に乗ると吾を忘れて声帯(せいたい)が震(ふる)うらしい...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...――――――――――――――――吾々はかくて...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...吾々の問題とする運動は別に直ぐさま歴史にまで関係を及ぼしはしないであろうから...
戸坂潤 「科学方法論」
...人々が茲に概念と呼ぶものは吾々の言葉を用いるならば実は概念ではなくして単に観念に外ならない...
戸坂潤 「科学方法論」
...挙国一致を当面の問題としている吾々には...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...電子や原子核――それは物質自身である――が無くなったということを吾々は何処にも聞かない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それは寧ろ空間自体――夫が何であるかを吾々はまだ見ていないが――から来る筈ではないか...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...直接関係のない吾々世間人もそう信じていたのである...
戸坂潤 「社会時評」
...椅子(いす)の背の上に首だけ見えた欽吾の後姿が...
夏目漱石 「虞美人草」
...吾々は今この事を次のやうに理解することが出來よう...
波多野精一 「時と永遠」
...花萎み行く吾が匂...
正岡子規 「花枕」
...吾(われ)は(一〇)幽囚(いうしう)せられて辱(はづかしめ)を受(う)く...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...色男医学士吾輩はツカツカとその金網に近づいてブルブル震えている犬(やつ)を抱き上げた...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...吾輩が死んでから一箇月目だとかいうような飛んでもない気もちになってくれちゃ困るよ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...小兵なりといえど金吾...
吉川英治 「江戸三国志」
...かくて吾々は、農業者に帰属する生産物が一八〇クヲタアであっても一七〇クヲタアであっても一六〇クヲタアであってもまたは一五〇クヲタアであっても、彼はそれに対し常に七二〇磅(ポンド)という同一額を得ることを知るが、それは価格が分量に反比例して騰貴するからである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索