...信吾がモウ清子の事を深く心にとめても居ないらしい口吻(くちぶり)を...
石川啄木 「鳥影」
...少年の殺した吾一と云ふ男が姉の嫁入先きをねらつたとかねらはないとか云つてゐるが実は徘徊するも覗ふも吾一はその日は少年の隣村の親類まで行つたかへりに一寸茶店に憩つてゐたのだと云ひ...
伊藤野枝 「女教員の縊死」
...吾(わ)が党の論を以て狂疎事に通ぜずと為(な)す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...自然弁証法の第三形態のこのような変容形態を吾々は...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...ただ吾々は人生観などという言葉は括弧に入れずに使う気にならないだけだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...吾々は百億という数値の〇を一つ一つ書いている煩に耐えないというので...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...吾々の生活の便を計るのです...
夏目漱石 「おはなし」
...吾輩は主人と違って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...憂への日には吾を憂へ...
牧野信一 「変装綺譚」
...あのね――金吾 (水の音をさせながら...
三好十郎 「樹氷」
...それを金吾が潮に乗りはぐった...
三好十郎 「樹氷」
...吾輩が畢生(ひっせい)の研究事業である精神科学の根本原理……即ち心理遺伝と名づくる研究発表の結論となるべき実験が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...同時に現在、君が疑い、迷い、苦しんでいる事件の真相を裏の裏まで看破し、思い出して……成る程……そうであったかと長大息するに違いないのだから……そうして物質的にも精神的にも恵まれた、真実に幸福な家庭生活に入ると同時に、他人に頼まれる迄もなく、君自身の理智に立脚した公平な立場から観察した、この事件の真実の記録を学界に発表して、吾輩と若林の苦心努力の実情を正義の審判にかけると同時に、その発表によって、現代の脱線的な邪悪文化に一大転期を劃さずにはおられないであろうことを、吾輩は今一度、吾輩の専門の名にかけて……君とモヨ子さんとの名誉と幸福のために……」「……いけませんッ……」私は突然に非常な力で跳ね起きた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...飛びかかッたのは金吾に似げなき不覚です...
吉川英治 「江戸三国志」
...そちは金吾と逢って来たか」「お目にかかってまいりました」「で...
吉川英治 「江戸三国志」
...そういう社会(せけん)の中にも、真実を探し、浄化の功力(くりき)を信じればこそ、吾々は、身を潔斎して、生きている」「ははは...
吉川英治 「親鸞」
...お久良は吾を忘れたように船の影について岸を歩いている自身に気がついた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...漱石は『吾輩は猫である』のなかで...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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