...ただその笛の音だけを吹き送る...
太宰治 「十五年間」
...その爲め蘆の湖から吹き送る濕氣が多くていけないなどゝいふ者があるが...
近松秋江 「箱根の山々」
...之を惠みて銀弓のアポローン追風(おひて)吹き送る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...風がもたらしてはまた一つ一つ遠くへ吹き送る鐘の音のように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...川風に吹き送るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎の耳のあたりに柔かい息を吹き送るのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大陸からの潮風が吹き送る新日本の文明を...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...開聞のほとり迫平(せひら)の松にあり屋久の島より吹き送る秋 前の天草が日本の西端なら...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...宗盛 『払いし露にも 跡は知るべし 後ろ吹き送る 風よ音すな』宗盛も同様に船に上ると...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
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正岡子規 「俳人蕪村」
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正岡子規 「俳人蕪村」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...河内路や東風(こち)吹き送る巫女(みこ)が袖雉(きじ)鳴くや草の武蔵の八平氏三河なる八橋(やつはし)も近き田植かな楊州の津も見えそめて雲の峰夏山や通ひなれたる若狭(わかさ)人狐火やいづこ河内の麦畠しのゝめや露を近江の麻畠初汐(はつしお)や朝日の中に伊豆相模(さがみ)大文字や近江の空もたゞならね稲妻の一網打つや伊勢の海紀路(きのじ)にも下(お)りず夜を行く雁一つ虫鳴くや河内通ひの小提灯糞...
正岡子規 「俳人蕪村」
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夢野久作 「猟奇歌」
...水晶質のしら露の嬉し涙を吹き送る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...西北の強風の吹き送る外蒙の猛烈な沙塵を幾分防いでゐるのと...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...ただ冬期に嵐と雪とを吹き送る厄介なものたるに過ぎなかつたに異ひない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...雪を吹き送るものとしか思はれてゐなかつた...
吉江喬松 「山岳美觀」
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