...あの吹き捲くる嵐のやうな時勢に全く超然として自由に自己の天地に遊べたわけではない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...吹き捲くる大風の息の根を一時にとめるべき声を起す...
夏目漱石 「幻影の盾」
...御経にあるやうな文句が浮んで来たるべき所だといふ春だといふのに長者が崎から逗子の海を吹き捲くる嵐の様を見て居ると印度神話にある阿修羅が荒れてゐるやうだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...風は益々力を得てその雲の破目より吹き捲くる...
吉江喬松 「山岳美觀」
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