...赤い帆に暴風が吹き付けたらば...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...今まで吹き付ける白いものの途絶へた隙から見えてゐたと思ふと見る見るうちに吹き散る雪や霰で見えなくなります...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...空から上から下から横から吹き付ける雪...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...風がごうッと吹き付ける度に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...丁度フラスコの口に斜めに呼気(いき)を吹き付ける時に出る音と同じ訳で...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...意外にもひどい雨が右舷から面(おもて)も向けられないように吹き付けている...
寺田寅彦 「札幌まで」
...ブンゼン燈のバリバリと音を立てて吹き付ける焔の輻射(ふくしゃ)をワイシャツの胸に受けながらフラスコの口から滴下する綺麗な宝石のような油滴を眺めているのは少しも暑いものではなかった...
寺田寅彦 「夏」
...紺碧のナポリの湾から山腹を逆様(さかさま)に撫で上げる風は小豆大(あずきだい)の砂粒を交えてわれわれの頬に吹き付けたが...
寺田寅彦 「二つの正月」
...それは大川口(おおかわぐち)から真面(まとも)に日本橋区(にほんばしく)の岸へと吹き付けて来る風を避(よ)けようがためで...
永井荷風 「夏の町」
...谷をこすり上げるように吹き付け...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...はなやかな緑がぱっと顔に吹き付けた様な心持ちがした...
夏目漱石 「それから」
...遂(つい)に三千代の方に吹き付けるのだと解釈した...
夏目漱石 「それから」
...から風が御濠(おほり)の向(むこ)うから吹き付ける...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...敷島(しきしま)の煙をふうーと迷亭先生の顔の方へ吹き付けた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...美濃紙の羽根を卷いた凄いやつさ」「どこから吹き付けたんだ」「舞臺裏さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...美濃紙(みのがみ)の羽根を巻いた凄いやつさ」「どこから吹き付けたんだ」「舞台裏さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...廊下から寒風が吹き付け...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...これへ吹き付ける海風はいかなる方位でも...
柳田國男 「地名の研究」
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