...皆一樣に吹きつける海の風には...
石川啄木 「漂泊」
...礫(つぶて)のような雪を吹きつけるばかりか身体が逆に吹き戻される...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...吹きつける北風、「ワーッ、ワーッ」と上る群衆の声、走る雲、その中を、風船は横なぐりに吹き飛ばされて、その巨体が、地上二十メートルの間近に迫った時には、既に永代橋(えいたいばし)を南に越えて、品川湾(しながわわん)へと流れていた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...霏々と吹きつける雪に頬をうたせながら...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...ルンペンのからだへ吹きつける風のさびしさよ...
種田山頭火 「其中日記」
...そして火山灰でできた秣畑の荒い小砂を足のあたりに吹きつける...
田畑修一郎 「石ころ路」
...膚(はだ)を刺すような寒風を吹きつける河が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...軒端に正面から吹きつける場合だけである...
豊島与志雄 「春盲」
...風がそれを吹きつける時...
萩原朔太郎 「宿命」
...風が吹きつけるたび...
林芙美子 「濡れた葦」
...頬に沁みるやうな冷い風が吹きつける...
林芙美子 「瀑布」
...波しぶきといっしょに吹きつける桟橋を...
久生十蘭 「野萩」
...緑の海水にガスをシュッと吹きつけると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...その熱は一様で・変化なく・まんべんなくゆきわたるし・まぶしくも煙くもないし・壁暖炉のように我々に風を吹きつけることもないが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...是から吹きつける風のみが大伴家持(おおとものやかもち)らの袂(たもと)を翻(ひるが)えし...
柳田国男 「海上の道」
...絶えず吹きつける北北西の風に積るひまもなく...
山本周五郎 「いさましい話」
...そちらは北風が吹きつけるのと日蔭(ひかげ)の部分が多いために...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...その滴る血を吹きつけるように叫んだ...
夢野久作 「女坑主」
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