...吹きさらしの、どこからでも見えるこの場所にいるのが、こわくてこわくて、たまらなかった...
梅崎春生 「幻化」
...なるほど吹きさらしでは冬がしのがれまい...
寺田寅彦 「写生紀行」
...吹きさらしの中に夏衣を着て震えながら住んでいたら...
永井隆 「この子を残して」
...あの吹きさらしの飛行場の寒風の中で...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...零下十五度の吹きさらしの中に立って...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...初めの年は廊下の吹きさらしの寒い所を選んで有り合せの顕微鏡で写真を撮ってみたのであるが...
中谷宇吉郎 「雪の話」
...黒い影が闇(やみ)の中から吹きさらしの廊下の上へ...
夏目漱石 「三四郎」
...寒い冬の風が吹きさらしてゐた...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...堅気(かたぎ)な茶店で吹きさらしの店さきに...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...何のさえぎるものもないところに吹きさらしに突っ立っているのだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...今は吹きさらしの原野の中に...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...寒いおもてに顏を吹きさらしてゐた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...運転台は吹きさらしである...
宮本百合子 「キュリー夫人」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...我々が好んで吹きさらしに出している身体の部分は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お光さんは、犬を見るように、蔑(さげす)んだ眼で、「――ご苦労様、吹きさらしで、張り番も楽じゃないわね...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...それに吹きさらしな行宮の外廊は...
吉川英治 「私本太平記」
...濠ばたの吹きさらしに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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