...罫紙(けいし)の塵(ちり)をしずかに吹きはらってから...
太宰治 「猿面冠者」
...この持論をかれは芳子に向っても尠(すくな)からず鼓吹した...
田山花袋 「蒲団」
...あるいは若芽を吹いた柳の風にゆらぐのを見たりしていると...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...艦(ふね)がぎいぎい響(な)るとあまりいい心地(こころもち)はしないね」風いよいよ吹き募りて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...雨を交じえた冬の風は息をついては吹き荒(すさ)んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...西風がふけば雲が吹きはらわれると本陣がいったけれどところどころ青空もすき日に照された雲もみえながらおおかたは根づよくへばりついてなかなか剥(は)げそうにもない...
中勘助 「島守」
...鼻高々と七兵衛の前へ並べて吹聴(ふいちょう)しているのを七兵衛は...
中里介山 「大菩薩峠」
...泡を吹いたには違いないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...リスドラムネルというリス(むかしの円形(えんけい)の砦(とりで))まで若者(わかもの)たちを吹(ふ)き飛(と)ばし...
ダグラス・ハイド Douglas Hyde 館野浩美訳 「クリナーンの御殿」
...この小さな笛を吹けば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...緑色で不顕著で普通の人々には山吹の実と同じように気が付かずスゲには実が無い位に思っているものであるから...
牧野富太郎 「植物記」
...副官は吹き出すと...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...風が沫(あわ)を吹き聚(あつ)めて高さ数百丈となるを見...
南方熊楠 「十二支考」
...もう二百十日の先ぶれの風が吹いて来ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ある日風がひねもす吹きやまず...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遅うなりまして……ヘイヘイ……ヘイ……」と云い云いまだ湯気を吹いている新らしい土瓶を大卓子(テーブル)の上に置いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どうぞ伊吹の御門の方へ」伊吹の城は...
吉川英治 「私本太平記」
...胆(きも)は天外(てんがい)に吹ッとんでいる...
吉川英治 「神州天馬侠」
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