...さつと吸取紙で紙の上を掠め去り...
芥川多加志 「四人」
...日記帳の傍には三年前のインキの痕を秩序もなく殘した白い吸取紙が...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
......
石川啄木 「一握の砂」
...雨粒の大いさを吸取紙で調べるなどは...
石原純 「雨粒」
...僕の五感は針のように鋭敏になって一瞬のうちにありとあらゆるところを吸取紙(すいとりがみ)のように吸いとってしまった...
海野十三 「階段」
...机の引出から赤い吸取紙を出して...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...吸取紙(すいとりがみ)をジッと押しつけ...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...三千子の机の上にあった指紋つきの吸取紙...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...この吸取紙によっても分ります...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...これもやっぱり偽証の一つなのです」彼は桃色の吸取紙を示した...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...この吸取紙は三千子のものではないのです」「すると何だね」田村検事が驚いていった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...仕方がないから吸取紙をあてる...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...吸取紙と云ふ厄介なものが机辺から姿を消してしまふ一事である...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...机の上には真新しい吸取紙を備えておいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吸取紙の代りに使う砂壺(すなつぼ)とインキ壺を間違えて...
野村胡堂 「楽聖物語」
...彼はそこに備え付けの大きな吸取紙の上に不恰好(ぶかっこう)な字をいくつもにじませて行った...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...ブロッターにつかうために細く截った吸取紙をこの紙の上にのせています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ドバルが手紙を書いた吸取紙の端(はじ)に『A(ア)・L(エル)・N(エヌ)』という字があったのを見つけました...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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