...乃至(ないし)本丸さへ占領せんとする諸先生も赤大根にあらざるや否や...
芥川龍之介 「八宝飯」
...活字なりや否やを明にせず...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...で、家に入るや否や、お利代に泣き附いて何か強請(ねだ)つてゐる五歳の新坊を、矢庭に兩手で高く差上げて、『新坊さん、新坊さん、新坊さん、何(ど)うしたんですよう...
石川啄木 「鳥影」
...お定を見るや否や...
石川啄木 「天鵞絨」
...犠牲者は危機を聴き見えない幽霊の足音を感ずるや否や絶望した...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...少しく外部へ踏み出すや否や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二三人の男が大声で話をしながら腰をかけるが否や其一人が口に啣(くは)へた巻煙草にマツチの火をつけた...
永井荷風 「男ごゝろ」
...茶ぶ台の傍に坐つてゐる女の身近に寄添ふが否や...
永井荷風 「男ごゝろ」
...釈放されるや否や...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ床を離れるや否や魔から覚めたという感じがしたほど...
夏目漱石 「行人」
...自分の足音を聞くや否や...
夏目漱石 「行人」
...彼女はこの夫人を見るや否や...
夏目漱石 「明暗」
...かつ現在の職業に甘(あま)んずる人は百人に一人あるや否や我らは大いに疑わざるを得(え)ない...
新渡戸稲造 「自警録」
...障子を開けるや否や...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...その手紙を読み終るや否や...
三浦環 「お蝶夫人」
...お初は、素直な口調で、「そうですか――じゃあ、お話というのを伺いましょう? 何か、女手のいる大仕事でもありますのか? なあにね、あたしもこれまで、女だてらに、親分たちを向うにまわして、大きな口を利いていましたが、やっぱし、女ッ切れの一本立ちに、くるしいこともありますのさ――親分の方から、こうしてわざわざ来てくれたのですもの、どんなことでも、否やはいわずに、働かせていただきたいものですよ」「そうかえ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...主従の黙契(もっけい)があったや否やはべつとして...
吉川英治 「上杉謙信」
...曹操は、彼を見るや否や、柑子の科(とが)を責めた...
吉川英治 「三国志」
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